※このページは長編小説『排尿税』の第9話です。
第1話から読みたい方はこちら→ホームルームの粗相
前回の話はこちら→第8話 降りられない電車
登場人物紹介
| 名前 | 人物 | カップサイズ |
| 戸塚 秋菜 (とつか あきな) |
本作の主人公。天真爛漫で元気いっぱいだが、多少空気の読めない所あり。 | D |
| 旭 夏海 (あさひ なつみ) |
秋菜と幼馴染。秋菜ほどではないが、普段から明るく好印象。頭もいい。 | B |
| 鶴見 真冬 (つるみ まふゆ) |
小柄な女の子。人を笑わせるのが好きな目立ちたがりで、クラスのムードメーカー。 | D |
| 金沢 心春 (かなざわ こはる) |
口数の少ない静かな女の子。いつも教室で小説を読んでいる。黒縁のメガネが特徴。 | E |
| 磯子 雨音 (いそご あまね) |
登場回数少なめ。控えめな性格の学年一の美少女。秋菜達とは唯一クラスが違う。 | B |
第1章 増税
心春「・・・とんでもない休日になっちゃったわね。」
トイレから出た4人は疲れ切った表情を浮かべていた。心春以外の3人は、おしっこで汚れてしまった服を紙袋に入れて持っている。
ボトムだけが変わってしまった為、服装はかなり違和感のある状態だった。特に真冬は下はデニムで上はジャージ姿だ。
夏海「とりあえずこんな服装だし、恥ずかしいからすぐに帰ろっか・・・笑」
秋菜「心春ちゃん色々ごめんねーーーっ!! 本当に助かったよありがとうっ!!」
心春「私だって下が濡れてるような状態の人達とは一緒に歩きたくないもの。人助けというよりも私の都合ね。」
夏海「面目ない・・・笑」
真冬「そういや電車の片付けしてねーけど、大丈夫なのか?」
夏海「タオルとかも持ってなかったし、駅員さんには場所を教えて謝っておいた。それくらいしか出来なかったけど・・・。」
心春「長時間電車が止まっちゃったんだから、その辺は仕方ないでしょ。そこまで気にする事はないわ。」
4人は駅の中にあるファッション店の前でそんなやりとりをしていた。秋菜は3人の話に耳を傾けながらスマホをいじっていると突然、自分のスマホ画面を3人に見せるのだった。
秋菜「増税だって!! 速報でニュースになってるよ!! 来月からだって!! ちょっと急過ぎないかなーーー?」
夏海「来月だと8月からってこと?」
真冬「一体いくらになるんだ?」
秋菜「50円増でトイレ1回あたり350円になるんだって!! 50円くらいって言うもんなの?それとも高いのかなー?」
心春「十分高いわよ。政府の想定以上に国民がトイレを我慢するから、これは苦渋の決断でしょうね。」
夏海「本来ならキリ良く来年度からとか言いそうなのに、本当に緊急って感じがするよねー。そんなに税収ないのかな?笑」
真冬「ふざけんなよっ!! 増税の1ヶ月前に公表は遅過ぎるんじゃねーのか?」
心春「そういえば鶴見さんは誕生日来てないのに18歳だったわね。私と同じ増税の被害者よ。」
真冬「チクショーーーッ!! ここでまた留年をイジるんじゃねーーーッ!!」
4人だけではなく、そのニュースは多くの国民に知れ渡った。1度の排尿で300円も発生する税金が、350円へと上がるのはもちろん大きい。
秋菜「そういえば夏海の誕生日って来月だよね?排尿カウンターの手術は終わったの?そういう話まだ聞いてなかったよっ!!」
心春「親友の誕生日を忘れるなんて、アナタ達って本当に幼馴染みなのかしら?」
真冬「手術について分からない事があったら遠慮なく聞けよっ!! 教えてやるからなっ!!」
心春「あら鶴見さん。今度は先輩風を吹かすのね。随分都合が良いじゃない。」
真冬「んだとコラァーーーーーッッ!!」
3人が大きな声でそんな会話をする中、秋菜は夏海が少し困惑したような表情を浮かべている様子に気が付いた。
秋菜「夏海?どうしたの?」
夏海「いっいや、その、手術のお知らせがまだ届いてないから・・・笑」
心春「おかしいわね。どんなに遅くても誕生日の2ヶ月前までには手術のお知らせ通知が届くものよ。ハガキを見落としているんじゃないかしら?」
夏海「えっ、あっ、そうなの?ちょっと家に帰って探してみようかな・・・アハハ笑」
焦っている夏海の様子を見て、流石の心春や真冬も少し違和感を覚えた。
夏海「と、とりあえず解散しよっかっ!! 金沢さんと鶴見ちゃんは遠いから気を付けてっ!!」
真冬「お、おう。お前らも気を付けて帰れよな。」
秋菜「また学校でねっ!! 夏休みも近いし、その時また遊びに行こうよっ!!」
心春「ええ。急に小さい人が加わったり、電車内でのトラブルもあったけど楽しかったわ。」
真冬「誰が小さい人だコラァーーーッ!! お前がデカ過ぎんだよっ!!」
心春「あら。日本人女性の平均身長は158cmよ。私は平均よりも9cm高いだけ。鶴見さんは平均より11cmも小さいじゃない。少なくとも私の方がまともね。」
真冬「ほとんど変わんねーだろーがっ!!」
心春「もちろん。ほとんど変わらないのは認めるわ。でもそれだとアナタ、自身が小さ過ぎるって同時に認めた事になるわよ?」
真冬「んだとコラァーーーーーッッ!!」
夏海「・・・それじゃ私は、秋菜と帰るから笑」
秋菜「バイバーーーイ!!」
いつものように口論になっている様子を見て、秋菜と夏海は少し困ったような表情を浮かべながら2人に手を振った。夏海がエスカレーターに乗ったので、秋菜も慌てて彼女について行く形で乗る。
秋菜「真冬ちゃんって、心春ちゃんとケンカするといつも押され気味だよね?笑」
夏海「金沢さんと口論になったら、私だって勝てる気がしないよ・・・笑」
秋菜はエスカレーターに乗りながらも、後ろを向いて心春と真冬に手を振り続けていた。
夏海「帰る前に、ちょっと買い物付き合ってよ。」
秋菜「全然いいよっ!! でも早く帰りたいんじゃないの?笑」
夏海「気が変わった。すぐ終わるし。」
秋菜「オッケーーーッ!!笑」
エスカレーターから降りた秋菜は、夏海の後について行くように歩き出した。夏海は困ったような表情を浮かべたままだったが、それは心春達の口論とは関係のないものだった・・・。
第2章 終業式
先生「高校最後の夏休みだ。休みだからと言ってだらけた生活にならないように。君達は今年受験生なんだ。しっかりと宿題とは別に、受験勉強もしっかり行うように・・・。」
クラス「はーーーい。」
先生「元気がないぞ。受験生の自覚はあるのか?」
クラス「はーーーい。」
先生「全く・・・事故のないよう、十分気を付けて夏休みを過ごすこと。先生からは以上だ。」
ホームルームが終わり、秋菜達のクラスは夏休みへと突入する事になった。
秋菜「雨音ちゃーーーーーーんっ!!」
夏海と一緒に教室を出た秋菜だったが、廊下を歩く雨音の姿を発見すると、秋菜は夏海を置いてけぼりにして、一目散に雨音の元へと走り出した。
雨音「うわーーーっ!!」
後ろから勢いよく抱きつかれた雨音は、バランスを崩してその場で倒れ込んでしまった。その様子を見た夏海は、遠くから心配そうに溜め息を吐く。
秋菜「雨音ちゃんじゃーーーん!! 元気にしてたーーーっ?」
雨音「げ、元気だけど、ビックリしたよ・・・笑」
秋菜は雨音の上にのしかかるような体勢だった。驚いた表情を浮かべる雨音とは違い、秋菜は満面の笑みでそう訊いてきた。
秋菜「この前の話って大丈夫なの?高校編入するとか言う話ーーーっ!!」
秋菜の声が予想以上に大きかった為、雨音は慌てて秋菜の口を塞いだ。
雨音「シーーーーーッッッ!! 声が大きいよっ!!」
秋菜「ごめんごめん!! 見かけたからあの時の事を思い出して、ついつい気になっちゃってさーーーっ!!笑」
プライベートな話なのにも関わらず、普段と変わらず大きな声で喋る秋菜の様子に、雨音は少し苦笑いを浮かべた。
雨音「とりあえず卒業まではなんとかなりそうだから、その話は心配しないで。」
秋菜「本当に?良かったじゃーーーん!! 私も嬉しいよーーーっ!!」
秋菜はスカートについた土を払おうとする雨音に再び抱きついた。
秋菜「一緒に卒業しよーね?」
雨音「う、うん・・・笑」
雨音は困ったような表情を浮かべながら、小さくそんな返事をした。その頃、ようやく夏海が2人の元へと辿り着くのだった・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夏海「宿題やるんじゃないの?」
秋菜「えーーー。だって、夏休みは今始まったばかりだよーーー?笑」
夏海「初日で宿題全部終わらせるって学校で言ってたじゃん笑 だから私の部屋で勉強会するんでしょー?笑」
秋菜はまるで自分の部屋のように、夏海の部屋のベッドの上でくつろぎながら漫画を読んでいた。
秋菜「とりあえずこれ全部読んでからにするよっ!! もう少しだし、今いいところだからっ!!」
夏海「そう言って絶対やんないじゃーん。」
やる気のない秋菜の様子を見て、夏海はハァーと大きく溜め息を吐いた。冷蔵庫から取り出した2Lの炭酸飲料を、夏海はゆっくりと氷の入った2つのグラスに注ぎ、テーブルの上にコトンと置いた。
秋菜「夏海のパパとママは今日遅いんだっけ?」
夏海「パパは仕事だよ。」
秋菜「そうだっ!! 今日平日だもんねっ!!」
夏海「もう完全に頭の中が夏休みじゃん!! 今日まだ放課後なんだけど?笑」
秋菜「夏海のパパって忙しそうだよね。何の仕事だっけ?」
夏海「精密機器メーカー!! 今まで何度も言ってるじゃん!!」
秋菜「社長さんだもんね?笑」
夏海「小さい会社だから、別にそんなに大した事ないけど。」
秋菜「でも社長さんは社長さんだよね?笑」
夏海「何が言いたいのよさっきから笑」
秋菜「夏海ママは今日いないの?」
夏海「ママはさっき買い物に行ってくるって連絡があったよ。」
秋菜「それなら夏海ママが帰ってきたら始めようかなっ!!」
夏海「どんどん先延ばしじゃーーーん笑」
夏海はバッグから教科書やノートを取り出して、一人で宿題を始めようとしていた。
秋菜「ごめんっ!! トイレ借りていい?」
夏海「どうぞ。」
秋菜はゆっくりベッドから立ち上がり、夏海の部屋の出口へと歩いていく。
バタンッッッ!!
窓が開いていたからなのか、思いのほか扉が大きな音を立てて勢いよく閉まった。トイレは夏海の部屋を出てすぐだった。
パタンッ!!
今度は優しく扉を閉める事を意識して、秋菜はトイレの中へと入っていった。
しゅるしゅるしゅる〜〜〜〜ジョロジョロジョロ〜〜〜〜!!
下着を下ろす音が聞こえた数秒後、秋菜の放尿音がトイレやその周辺に響き渡った。
秋菜「フゥーーー!!」
彼女は思わず小さく溜め息を吐いていた。幼い頃から何度も使ってきた夏海の家のトイレは、自分の家の次に落ち着く場所だった。
ジャーーーーーーーーーッ!!
トイレを流して部屋に入ると、そこに夏海の姿はなかった。秋菜ははじめ自分の為に用意してくれた炭酸飲料を片付ける為に席を外したのかと考えていたが、いつまで経っても彼女は帰って来ない。
秋菜「夏海ー?どこにいるのー?何しているのーーーっ?」
少し大きな声で夏海を呼んでみたが、やはり反応はなかった。耳を澄ましてみると、どうやら玄関の方からガサゴソとわずかに物音が聞こえる。
秋菜「夏海ーーーー?急にいなくなったらビックリするよーっ!! 外に出た訳じゃないよねーっ?」
秋菜は少し怖くなり、夏海の部屋を出て玄関の方へと歩き出した。まだ夕方だったが、電気の点いていない廊下は薄暗い。
秋菜「夏海ー?あっなんだ、こんなところにいたんだっー!!」
玄関の方を見ると秋菜は驚いた。なんと夏海が半泣きになりながら、玄関脇にまとめられている郵便物を必死に漁っていたのだ。
夏海「やっぱりないっ!! どこにもないっ!!」
秋菜「・・・どうしたの?」
秋菜が恐る恐るそんな問いかけをすると、夏海はやっと秋菜に向かって口を開いた。
夏海「どうしよう秋菜!! 先週からずっと探しているのに、排尿税の手術の案内、やっぱり来てないよーーーっ!!」
秋菜はそれだけで何故、夏海がそこまで焦っているのか、全く理解出来ずにいるのだった・・・。
〜つづく〜
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オススメ
真夜中のスタック
そろそろスタッドレスタイヤに履き替えないとなー(流石に早過ぎるw)。
家系おしっこ~小便家~
誰かこんなお店を開業してくれませんか?開業費は出しません。

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