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【妄想長編小説】白いストラトキャスター ~第5話 通話越しの放尿音~

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このページは長編小説『白いストラトキャスター』の第5話です。

※今回の長編小説は登場人物紹介やあらすじ等はありません。読まれていない方は第1話から読むことをオススメします。

第1話から読みたい方はこちらからどうぞ→第1話 無口な美少女

前回のお話はこちら→第4話 お漏らし後の片付け

乃々華「下腹部さんおはようでーーーす!!いよいよ今日ですね!!楓におめでとうって言いましたかーー?笑 というか私から提案、というより報告がありましてーーー!!笑」

あれから10日ほどが経ち、遂に楓の誕生日である10月31日になった。乃々華からのLINE通知音で目覚めた僕は、半分寝ぼけながら起きた。この日は金曜日で普通の平日。今の時点では晴れているが、どうやら昼過ぎ辺りから大雨になるらしい。

僕「おはよう。どうしたの?」

乃々華「今日の待ち合わせ、19時にショッピングモールの中にあるお寿司屋さんの前に集合ですけど私、わざと19時半に行きます!!」

僕「えっ?何で?」

乃々華「高校で居残りだったー!!って言って適当に誤魔化すので、下腹部さんは私が来るまでの30分間ショッピングモール内で楓と2人だけのデートを楽しんでください!!笑」

僕「いやいや可哀想だってwww楓ちゃんはそれで大丈夫なの?ってか2人は一緒に車で来るとかではなく?」

乃々華「楽しませてくれれば大丈夫です!!下腹部さんの技量がかかってますから!!笑 学校お互い遠いので、待ち合わせまでは別行動ですよーー!!」

乃々華はいつも通り明るく、雑だったが手厚いサポートを僕にしてくれた。しかしさすがに楓に対して申し訳ない気持ちも芽生えてくる。そもそも誕生日なのに、邪魔者の僕が入ってきて大丈夫なのだろうか?と今更ながら考えていた。

僕「そうだ!!確かに楓ちゃんにおめでとうLINEはまだしてなかったよな」

僕は楓とのトーク画面を開き、シンプルに「17歳の誕生日おめでとう!!」というメッセージだけを打ち込み、送信した。彼女との最後のトークからもう10日近くのスパンがある。もしかしたら今日のお寿司デートに僕が同行すること自体、彼女は忘れているかもしれない・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

楓「おはようございます。」

楓「ありがとうございます。」

午前10時頃に楓から返事が届いた。休み時間なのかは分からないが、返事の来る時間帯が不思議だった。僕は大学の講義中で机上にレジュメを広げながら、横に楓とのLINEのトーク画面を開いた状態でスマホを置いていた。

僕「今日19時にモール内に集合らしいけど、乃々華から聞いてる?」

楓「聞いてます。」

珍しくすぐに返事が来た。もしかしたら楓はトイレの個室の中で、用を足しながら返事をしているのかもしれない。僕はそんな妄想をしながら、連発して送られてくるLINEを読んでいた。

楓「あの、確認ですけど、」

楓「本当に下腹部さんも来るんですよね?」

僕にはそれが、遠回しに僕に来てほしくないと言っているように見えた。本来なら乃々華と2人きりのデートだったはずなのに、知り合いレベルの僕が邪魔をするのはやっぱり楓には悪い。しかも今日は楓の誕生日だというのに・・・。

「ごめんやっぱり今日、俺行かないわ。西口ちゃんに悪いし、2人を邪魔しているように思えるし・・・」

僕はこんなメッセージを打ち込んで、送信ボタンをタップする寸前のところまで来ていた。しかし考えてもみれば、はじめに行きたいと言い出したのは自分からだ。それをまた自分から抜けたいと言うのなら、それもそれで楓の気を悪くしそうだった。

「自分勝手過ぎませんか?」

言い方は様々あるにしても、こんな内容の返事が来るのは容易に想像できた。散々迷った挙句、僕はメッセージ内容を全て消去し、明るくポジティブに返すことにした。

僕「もちろん行くよ!!お邪魔します!!笑 というか、西口ちゃんはどうやってショッピングモールまで行くの?」

自分から行くと決めた以上、とにかく今日は楓と一緒にお寿司を食べる。あわよくば楓と会話をしてみせると思っていた。

楓「駅の時刻表的に、」

楓「電車で行ったほうが一番合理的ですね。」

楓「なので電車を考えてます。」

僕「九州の中でもかなり田舎なところだから、時刻表を見て電車に乗るって習慣にはまだ慣れないでしょ?笑 大阪みたいな鉄道の発達しているところに住んでた人には想像出来んやろうなー笑」

楓「そうですね。」

楓「1両電車とか、」

楓「電車なのにバスみたいに整理券を取ったりとか、」

楓「21時が終電なんて考えられなかったです。」

楓「家からの最寄駅なんか、」

楓「1日の乗り入れ数5人とかですよ?」

楓「初めは予想以上に田舎過ぎて、驚きの連続でした。」

楓「でも今は、」

楓「こんな田舎も悪くないなーと思ってます。」

電車で行くことを知った僕は、勇気を振り絞ってこんな提案をしてみた。

僕「西口ちゃん家の最寄駅まで俺チャリで行くからさ、提案なんだけど駅で待ち合わせしない?」

そんな僕の提案に楓はすぐに既読を付けた。しかししばらく返事はない。悩んでいるのか、それとも休み時間が終わったのか、とにかく今は様子を見る他なかった・・・。

楓「あの、私、」

楓「まだ下腹部さんと話せる自信がないです。」

楓「もちろん話せるように努力はします。」

楓「しかし結果的には、」

楓「終始無言だと思います。」

楓「ショッピングモールで現地集合にすれば、」

楓「下腹部さんは乃々華と話せると思うので、」

楓「その方がいいと思います。」

午後1時になりやっと楓から返事が届いたが、やはり遠回しに駅には来て欲しくないと言っているのか、僕の提案に乗り気ではない様子だった。

僕「仮に3人別々に現地集合だったとしても、西口ちゃんは俺がいるせいで乃々華にも話せないんでしょ?」

僕「それならいつ集合したって同じだよ!!笑 俺、西口ちゃんの最寄駅から西口ちゃんと一緒に行きたいから、夕方駅で待ってるね!!笑」

少々強引ではあったが、そこまでしないと一緒に行けないと僕は考えていた。

楓「分かりました。」

楓「何言ってもダメそうなので、そうします。」

こんな返事が届いたのは15時を過ぎてからだった。その頃には空に雨雲が目立つようになり、いつ大雨が降ってもおかしくない天気に変わっていた・・・。

ザァーーーーーーーー!!

夕方になり、大学の講義を終えた僕はカッパを着て自転車で楓の最寄駅へと向かった。天気予報は見事的中し、土砂降りの雨が延々と降り続いている。

僕「間に合ったーー!!」

僕は無人駅の側にある小さい駐輪場に自転車を停めた。時刻は18時10分で、2人が乗る予定の電車にはまだ5分ほど余裕があった。もしかしたら楓ももう来ているかもしれない。僕は駅の待合室へと足を進めて行くと、扉の窓の向こうにびしょ濡れの透明なビニール傘と、見慣れないスカートを穿いている脚が見えた。

僕「西口ちゃん!!やっほーー!!笑」

楓「うわっっっ!!・・・・・・」

いきなりの大きな声に、楓は思いっきりビックリしていた。いつものように黒い大きなマスクをしてキャップもかぶっていたが、珍しく制服姿だ。しかし制服に黒いキャップは合わない気もするが・・・笑

楓の制服姿は一度だけ見たことがあるが、それは乃々華の制服を借りている時だけだ。東高の制服デザインの可愛さも相まって、普段から恐ろしく可愛い楓がいつも以上に可愛いく見えた。鬼に金棒とはこの事か笑

僕「今日は制服なんだ!!珍しい!!笑」

嬉しそうにリアクションする僕を見て、楓は無言に会釈だけしていた。よく見ると彼女は左手に単語帳を持っていて、電車が来るまでのスキマ時間に英語の勉強をしている様子だった。

僕「凄いね。バイトの前にも勉強、電車を待っている間も勉強って・・・」

僕がいくら話かけても楓はただただ首を縦に振るだけだった。もちろん会話ができない事くらい分かっていた僕は、一方的でもいいからと色んな話を楓に話し始めた。

楓はそんな僕の様子を見て、静かに単語帳をカバンにしまった。もしかして彼女の勉強をまた僕が阻害したのかと一瞬考えたが、それでも僕の暴走は止まらない。もっともっと彼女に話しかけようと思っていた時、待合室の外から踏切の音が聞こえてきた。

カンカンカンカン!!

僕「電車来るよ!!そろそろホームに行こう!!」

僕は扉を開けて待合室を出た。楓は僕に着いて行くように立ち上がり、バサっと音を立てて傘を広げた。待合室から駅のホームまではわずかな距離だったので、僕は濡れないように走ってホームに向かった。楓は無言のまま僕に着いて行くように、歩いてホームに向かっていった。

プシューーーーー!!

いつもの1両電車が僕と楓の前に停まった。もちろん僕がこの駅を利用するのは生まれて初めてだった。1つしかない電車の入り口が開くと僕と楓は電車に乗り込み、一緒に電車の整理券を取った。僕ら以外の乗客は1人で、離れた席に一人の老婆がシルバーカーを支えながら座っているだけだった。

楓はすぐに2人掛けの窓側の席に無言で座った。本当は彼女の隣に座りかったが流石にそれは出来ないと思い、僕は彼女の座った座席の斜め後ろに腰掛けた。

しばらくしてワンマン運転の電車は駅を出発した。ガタンゴトンと音を立てながら1両電車はゆっくりと速度を上げていく・・・。

目的の駅までは40分ほどの所要時間。僕は楓を後ろから観察していると、彼女はさっきまで持っていた単語帳をカバンから取り出した。書かれている内容は英単語ではなく英文だ。時折、楓は片手で頭を抱えたりして考えている様子だったが、僕には内容が1ミリも理解できない笑

しかしそれよりも気になる事があった。口の開いた楓のカバンから、500mlのペットボトルが2本も見えていた。それも1本は空のようにも見える。もう1本も半分くらいはなくなっているだろう。

僕(水分摂り過ぎだってこの前乃々華に言われてたけど、この事なのかな?)

僕は楓の後ろ姿を観察しながら、揺られる電車と車窓から見える景色を眺めていた・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

プシューーーーー!!

40分後、目的の駅に到着した僕は立ち上がった。僕の様子に気がついた彼女は、急いで単語帳をカバンにしまい、ようやく立ち上がった。運賃箱に2人分の電車賃を入れる僕に気がついた楓は、驚きながらも何も言わず、僕の後を着いて行くように電車を降りた。

ホームを歩く僕を楓は少々小走りでそっと追い抜き、そして僕の目の前でくるりと転回して立ち止まった。傘もささずに必死に何度も僕にお辞儀をしていて、恐らく電車賃の事を言っているんだなと思った。

僕「いや電車賃くらい誕生日なんだしいいよ笑 むしろこれくらいしか出来なくてごめんなさいって感じ笑」

楓は両手を振りながら「そんな事ないです!!」とジェスチャーをしていた。駅からモールまでは徒歩で5分ほど。彼女はそこから傘を差し、横で僕は少々濡れながらもショッピングモールに向かって歩いていた。さすがに楓の傘に入る事なんて出来る訳がない。

僕「もるさぁーーーーーーーああぁぁぁ〜〜〜!!」

そしてここで僕は急に、とんでもない失態を見せてしまう事になった。モールの入り口付近のところで雨に濡れた床に足を滑らせてしまい、自分でも何を言っているのか分からない叫び声と共に盛大にズッコケてしまったのだ。いきなりの大失敗トリプルアクセルに、少人数ではあったが周りの痛い視線を食らってしまう・・・笑

僕(ヤバ・・・めっちゃカッコわりぃ・・・)

僕はすぐに立ち上がり、何事もなかったかのように濡れた服をパンパンとしながら誤魔化していた。きっと楓にも思いっきり見られているだろう。正直とんでもなく恥ずかしかった。しかし彼女の様子は思っていたものと全く違っていた。

楓「クックックッ・・・」

楓はその場でしゃがみ込み、うずくまりながらツボにハマっていた。とんでもないコケ方をする僕を見て、楓は笑ってくれたのだ。声も出ないほど苦しそうに大笑いをする楓。制服のスカートの裾ががひらりと動いている。

楓「クックックッ・・・」

僕「おいおいw 笑い過ぎだって・・・笑」

楓はしばらくしてもその場から動けないほどに笑っていた。そんな彼女の様子を見ていると、正直痛みなんてどうでも良くなった。

僕(楓ちゃんって、ちゃんと笑うんだ・・・)

ちょっとだけ楓との距離が近づいたような気がして僕は本当に嬉しかった。痛みなんてどうでも良いどころかもはやすっ飛ぶくらいだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

僕「時間ちょうどいいくらいだね!!」

コケた痛みがなくなってきた頃、僕はショッピングモールの吹き抜けに表示されている18時58分という数字が目に入った。吹き抜けの近くにトイレがあるのだが、楓は近くのトイレ標識を見つめている気がした。

僕(もしかしてトイレに行きたいのかな?)

僕はそんな事を考えてしまったが、さっき見えた楓のカバンの中も同時に思い出してしまった。やはり楓はこの前乃々華から言われていたように、普段から水分を摂り過ぎてトイレが近いのだろうか?

ピコーーーーン!!

そんな時に楓のスマホが鳴った。彼女は立ち止まって内容を読んでいると、しばらくして僕にスマホの画面を見せてきた。

「ごめーーーん!!文化祭の準備で遅くなる!!19時半までには間に合うはずだから、それまでモール内をウロウロしたりして待ってて!!笑」

内容は乃々華による集合に遅れてくる旨の連絡だった。もちろん僕は知っていたが、これは知らないふりをする必要がある笑

僕「アイツ遅れるって連絡が遅過ぎるだろw まぁでもしょうがないから色々お店まわろうか!!」

楓は僕の話にコクリと頷いたが、少し不安な表情に変わっていた。1階のフロアをフラフラと歩いていると、まず最初に楽器屋さんが目に入った。通路側にはたくさんの電子ピアノが並べられている。

僕「あっそういえば西口ちゃんってピアノ弾けるんでしょ?乃々華から聞いたよ!!」

そんな僕の問いかけに、楓は小さく頷いた。

僕「ほら、それならちょっと弾いてごらんよ!!笑」

僕は一番近くにあった黒色の電子ピアノを指さしてそう言った。しかし楓は両手や顔を必死に横に振りまくって「ダメです!!」「いやです!!」と何度もアピールしていた。

僕「いやいやいや、そんな全力で断らなくてもw」

笑いながら僕がそう言うと、楓は急にスマホで文字を打ち込み始めた。たまに足をバタつかせながら打ち込んでいて、僕がこんな性癖を持っているからそう見えるだけなのか、やたらおしっこを我慢しているようにも見える。

「いきなりごめんなさい。今から3分間ついて来ないでください。3分後にちゃんと戻ってきます。」

楓はこんなメッセージを打ち込んだスマホ画面を僕に見せてきた。

僕「いきなりどうしたの?なんで?」

楓は僕の返事を聞かずに走ってその場を後にした。僕はただただその場で立ち尽くし、小さくなっていく彼女を目で追う事しか出来ない。混乱した僕は急にどうしたのかと聞く意味でも、思い切って彼女に電話をかけてみる事にした。

プルルルルルルルッッッ!!

10秒ほどのコール音の後にガチャ!!と音が鳴った。はじめは楓に電話を切られたかと思ったが、プーーーーという音も聞こえずに無音のままだった。しかも画面を見るとしっかりと「通話中」と表示されている。

僕「もしもし?あれ?聞こえてる?西口ちゃーーーん!!」

僕ははじめ、楓が僕に対して話せないから黙っているだけなのだろうと思った。しかし数秒後にそれは間違いで、彼女がとんでもない勘違いをしているという事に気が付いた。

電話越しに聞こえてきたのは楓の放尿音だった。彼女は僕からの着信を切ったつもりだったのだろう。放尿中にも関わらず僕と通話中だということに、彼女は全く気付いていない様子だった・・・。

〜つづく〜

次のお話はこちら→第6話 口を滑らせた乃々華

前回の話はこちら→第4話 お漏らし後の片付け

はじめから読みたい方はこちら→第1話 無口な美少女

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非常階段の2人

僕の長編小説の処女作である『ラッパ水仙と性癖』から抜粋。社会人同士の、それも社内恋愛を描いたおしっこ小説です。

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