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【妄想長編小説】排尿税 ~第7話 隠された罠~

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※このページは長編小説『排尿税』の第7話です。
第1話から読みたい方はこちら→ホームルームの粗相
前回の話はこちら→第6話 ジャージの色

名前 人物 MBTI
戸塚 秋菜
(とつか あきな)
本作の主人公。天真爛漫で元気いっぱいだが、多少空気の読めない所あり。 ESFP
(エンターテイナー)
旭 夏海
(あさひ なつみ)
秋菜と幼馴染。秋菜ほどではないが、普段から明るく好印象。頭もいい。 ISFJ
(擁護者)
鶴見 真冬
(つるみ まふゆ)
小柄な女の子。人を笑わせるのが好きな目立ちたがりで、クラスのムードメーカー。 ESTP
(起業家)
金沢 心春
(かなざわ こはる)
口数の少ない静かな女の子。いつも教室で小説を読んでいる。黒縁のメガネが特徴。 INTJ
(建築家)

 

真冬「け、敬語なんて絶対嫌だぞっ!! さん付けでもしたら本当に絶交だかんなっ!!」

夏海「本人が気にしないなら、別にいいんじゃない?」

秋菜「うん!! ビックリはしたけど・・・大丈夫だよ真冬ちゃん!!」

進級して3ヶ月ほどが経った7月。初めて同じクラスになった真冬が、実は1歳年上だったという事に驚く秋菜と夏海。

真冬「お前のせいだよこのクソデカ女っ!! どう責任取ってくれんだよっ!!」

心春「何よ。私はただ、事実を彼女たちに教えたまでよ?」

真冬「わざわざ言う必要ねーだろっ!! せっかく、せっかく秋菜達と仲良くなれてたのに・・・。」

真冬はその場で膝から崩れ落ち、地面に手をついたまま涙をポロポロと流し始めた。

秋菜「気にしないんだってば!!笑 1歳くらい関係ないよっ!! これからも仲良くやっていこうよっ!!」

秋菜は困りながらも、真冬の頭を撫でるほかなかった。

夏海「流石にちょっと可哀想だよ。金沢さんは謝った方がいいよ・・・。」

対して夏海は心春を責めていた。すると心春は珍しく、すぐに真冬の目線に合わせるようにしゃがみ込み、口を開いた。

心春「・・・ごめんなさいね鶴見さん。まさか泣くほどとは思わなかったわ。」

意外にも素直な一面を見せる心春の様子に、言った方の夏海が口を開けて驚いていた。

真冬「うるせーよ。加害者はいつもそうやって加害性を甘く見ているんだ・・・ズルズルッ!!」

鼻をすすっている真冬の様子に気が付いた夏海は、バッグの中にあるポーチからポケットティッシュを取り出した。

そしてそのポケットティッシュを、夏海はあえて心春に差し出した。それは“仲直りをして!!”という夏海なりの合図だった。

心春「これで、鼻をかんでみるのは・・・どうかしら?///」

心春は夏海からポケットティッシュを受け取ると、恥ずかしそうにそれを真冬に差し出した。

真冬「なんだよ。こういう時だけ良い人ぶりやがって・・・。」

心春「だから悪かったって言ってるじゃない。」

真冬は気に入らない様子だったが、渋々心春からティッシュを受け取った。ティッシュを何枚も使いながら思いっきり鼻をかんでいる真冬の目に、涙はもうない。

真冬「・・・許して欲しいなら、1つ条件があるぜっ!!」

鼻がスッキリした影響か、彼女は急に立ち上がり、元気よく右こぶしを上げながらこんな提案をするのだった。

真冬「イチゴ狩りにウチを混ぜろっ!! 4人でたらふくイチゴを食べるぞーーーっ!!」

秋菜「やったぁーーー!! 4人になったよぉーーー!!」

ハイテンションになる真冬と秋菜の横で、夏海と心春は少し困惑した様子になりながら顔を見合わせていた。

夏海「突然過ぎるけど・・・どう?金沢さん?」

心春「別にそれくらい問題ないわ。人数も多い方がいいんじゃないかしら?」

心春が了承してくれた事に、夏海はホッと肩を撫で下ろした。そして4人はそのまま、駅の改札へと向かうのだった・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

真冬「見ろよ秋菜!! このイチゴでっかいぞ!!」

秋菜「真冬ちゃんこそこっちを見てよ!! このイチゴ真っ赤だよっ!! 凄く甘そうじゃない?笑」

それから1時間後。4人になった秋菜一行は、横浜市鶴見区のとあるビニールハウスに来ていた。心春の為のイチゴ狩りにも関わらず、テンションは秋菜と真冬の方が高い。

夏海「なんかごめんね?金沢さんの為のイベントだったのに・・・笑」

心春「別に問題ないわ。」

夏海は相変わらず、心春が楽しんでいるのかを心配していた。イチゴ摘みの制限時間は30分。配られたパックの中は、4人ともパンパンにイチゴが入っていた。

スタッフ「お楽しみのところすいませんが、お時間となりましたっ!! またのご来場をお待ちしております!!」

秋菜「えっ、もう終わり?まだ10分くらいしか経ってないよね?」

夏海「ちゃんと経ってるよ。10分なわけないって!!笑」

時間を知らせるスタッフが合図を送ると、4人はゆっくりとビニールハウスのゲートへと向かい、出口で手続きを済ませた。

秋菜「あっという間だったぁーーー!!」

真冬「なぁ秋菜!! 次はレストランで摘んだイチゴを食べるんだぞっ!! それにイチゴパフェ、イチゴのムース、そしてイチゴのサンドもあるぜっ!!」

秋菜「えーーーっ!! おいしそーーーっ!!」

相変わらず秋菜と真冬の2人はハイテンションを維持していた。そんな2人に夏海と心春がついて行く形で4人は歩いている。

真冬「ここだぜっ!! ここっ!!」

秋菜「すごーいっ!! 綺麗でオシャレだねっ!!」

レストランはすぐ隣だった。4人は摘んだばかりのイチゴを片手に持ちながら、恐る恐る店内へと入っていく。

スタッフ「いらっしゃいませっ!! メニューはこちらでございますっ!!」

4人は大きめのテーブル席へと座り、しばらくメニュー表を眺めていた。お金もそこまで持ってなかった4人は、長い時間をかけて相談した上、イチゴパフェとイチゴサンドを2つずつ注文することにした。

心春「ところで鶴見さん。アナタだけジャージ姿なのが、私としては恥ずかしいのだけれど?」

真冬「別にいいだろっ!! むしろイチゴ狩りにピッタリじゃねーかっ!!」

心春「アナタは飛び込み参加でしょ?」

真冬「んだとコラァーーー!!」

夏海「ちょっと待って!! お店の人に迷惑だから止めなって!!」

再びヒートアップしそうな2人を、夏海は急いで止めに入った。そしてその隣に座る秋菜は、自分は関係ないと言わんばかりに、一人もぐもぐと摘んだばかりのイチゴを食べている。

スタッフ「お待たせいたしました!! こちらがイチゴパフェおふたつ。そしてイチゴサンドもおふたつですねっ!!」

真冬「うまそーだな!!」

夏海「結構大きいパフェだけど全部食べきれる・・・?笑」

秋菜「大丈夫!! こんなのペロリだよっ!!」

注文してから10分ほどで商品が届いた。秋菜と夏海、そして真冬の3人はイチゴづくしのデザートに釘付けだったが、1人だけ飛び抜けて釘付けになっている人がいた。

心春「・・・おいしそう。」

目をキラキラと輝かせる心春の様子は、まるで子どものようだった。夏海は安心し、またホッと肩を撫で下ろした。4人はあっという間にデザートを完食するのだった・・・。

秋菜「・・・トイレ行きたい。」

それは帰り道での出来事だった。駅のホームで電車を待っている秋菜に、突然尿意が襲ってきたのだ。

夏海「ホームまで来たこのタイミングで?笑」

秋菜「・・・実は駅に着いた時から行きたかったんだけどさー。横浜まで数分だし、我慢出来ると思ってたんだよね!!」

夏海「何それどういう事?つまりもう我慢出来ないって事?」

秋菜「結構キツいかも・・・アハハ笑」

秋菜は困った様子で頭を掻いていたが、夏海はもっと困った表情をしていた。

夏海「とりあえず分かった。待っておくからトイレ行ってきなよ。」

秋菜「大丈夫だよっ!! 横浜まですぐだし!!」

夏海「・・・本当に大丈夫?」

秋菜「うんっ!! トイレまで戻るのも面倒くさいしっ!!」

そんな会話をしていると、横浜方面へと向かう電車がやってきた。夏海は不安を抱えながらも、そのまま電車に乗り込んだ。

プシューーーーーッッ!!

真冬「実はウチも、結構我慢してるんだよな・・・ハハッ!!」

電車が出発すると同時に、なんと真冬も尿意を訴え始めた。

夏海「鶴見ちゃんまで?笑」

夏海は困りながらも呆れた顔でそう言った。すると、しばらく黙っていた心春が口を開く。

心春「あら。アナタ達ってイチゴの効果を知らないのかしら?」

秋菜「・・・イチゴの効果?」

心春「そう。イチゴって水分も多いし、カリウムも含まれているから、たくさん食べるとトイレが近くなるものよ。」

真冬「チクショーマジかよっ!! 短時間の割には、かなり行きたくなるなーと思ってたんだよっ!!」

それは紛れもなくイチゴの影響だった。さらに4人は食事の際にもドリンクを飲んでしまっている。

秋菜「・・・イチゴにそんな効果があるの?」

真冬「おしっこに行きたくなるなんて最悪だろっ!!」

夏海「シーーーッッ!! ここ電車の中だから!! 声も大きいし本当にやめてよ恥ずかしいっ///」

夏海は顔を真っ赤にしながら2人を小声で注意した。怒られてしょんぼりしていた秋菜だったが、彼女は足を交互に動かしてモジモジと動き始めている。

秋菜「どうしよーーー?考えるとますます行きたくなってきたよーーーっ!!」

夏海「あと6駅なんだから大丈夫でしょ?」

秋菜「んーーー。分かんないよーーーっ!!」

夏海「やめてよ本当に!! 高校生でしょ?」

真冬「揺れるとツラいな!! お腹に響くぞ!!」

夏海「もうしっかりしてよ2人ともーーーっ!!」

他の乗客にも聞こえるくらいのボリュームで会話をしていた秋菜達は、一気に注目の的となった。ちらほらと乗客の視線を感じ始める。

秋菜「車両にトイレってないのかなー?」

心春「無駄よ。京◯本線の車両は基本的にトイレなんかないわ。」

夏海「嘘でしょ!! やっぱり途中で降りよっか?別に時間もあるし・・・いいよね?」

秋菜「そこまでしなくていいよっ!! 数分耐えるだけだし、降りるのも申し訳ないよっ!!」

心春「その通りよ。危機管理能力が杜撰だったとしか言いようがないわ。悪いけどこれは戸塚さんの過失ね。」

夏海は心配そうに真冬と秋菜を見ていたが、秋菜よりも真冬の方が辛そうにしている事に気が付いた。

夏海「鶴見ちゃん・・・大丈夫?」

真冬の額には汗が滲み出ていた。顔は青白くなり、一点を見つめたまま動かない。

真冬「ウチの事は置いて行ってくれっ!! 次で降りるぞ!! もう限界だっ!!」

真冬の膀胱は既に限界を迎えつつあった。そしてそんな状況に、追い討ちをかけるような出来事が起こってしまう。

ドーーーンッ!!

その直後、乗っている電車の数両ほど先から、何やら鈍い音が響き渡った。物に当たったような音、そしてガラスの割れるような音だ。

秋菜「何?何が起こったの?」

真冬「やめてくれっ!! 振動が膀胱に響くだろっ!!」

そこから電車は徐々にスピードを落としていき、やがて止まった。駅に到着したわけではなく、踏切を過ぎた所で止まったのだ。

アナウンス「えーーー、当列車は・・・・・・。」

静まり返った電車内に、やがて車掌のアナウンスが始まった。マイク越しでもひどく動揺していることが伺える。

アナウンス「当列車は人身事故のため、緊急停車致しました。ただいま安全確認を行なっておりますので、しばらくお待ちください。」

その一言で、電車内はため息をする声や、スマホをいじる乗客で溢れ返った。しかし、秋菜と真冬は絶望的な表情をしている。

夏海「だ、大丈夫・・・?」

かける言葉を考えていた夏海だったがその瞬間、遂に夏海にも生理現象が襲ってきてしまったのだ。

夏海(私も、トイレ行きたいかもっ・・・!!)

不安と焦りが大きくなっていく頃、続くようにアナウンスが再開された。

〜つづく〜

前回の話はこちら→第6話 ジャージの色
はじめから読みたい方はこちら→第1話 ホームルームの粗相

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