そこからしばらくは無言が続いた。小声と言えど、お喋りで周りに迷惑をかけていた俺は反省していた。愛茉も無言で映画を観ていたが、相変わらず両方の太ももで右手を挟んでいる。彼女の尿意は、誰がどう見たって限界に近い。
映画は遂にクライマックスに入った。静かになったと思いきや、急な爆音と共に怖い映像が瞬時に流れてくる。怖さのあまり、お客さんの悲鳴が聞こえてくる場面も多かった。
ホラーは俺も得意ではない。正直に言うと、尿意もないのに驚いた拍子でチビりそうになる。俺ですらそんな状況だ。隣に座る愛茉は、本当に大丈夫なのだろうか?
真っ直ぐな姿勢で股間に右手が伸びる愛茉は、さらに左手で俺の右手を握っていた。それも握る強さは次第に大きくなっていく。俺はそんな彼女の右手左手をついつい見てしまっていた。性的な興奮と恋愛的なドキドキが止まらない。映画の内容とはとんでもない温度差だ。
さらにこの時、俺は愛茉の手が少し震えていることに気がついた。はじめは気のせいだと思ったが、どうやら彼女もホラー映画が苦手らしい。愛茉がさらに可愛く思えてくる・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はこの上ない幸せを感じていると、気がつけば映画のエンドロールが流れていた。劇場のライトも点き、帰る人もちらほら見えてくる。
列の中央部に座っていた俺たちは、周りのお客さん達が席を外すのを待っていた。そして驚くのはここから。なんと愛茉は、未だに俺の手を握っていたのだった。
陸「////////お、、おい、、、」
恥ずかしくなり、彼女になんて話せばいいのか分からなくなった。明るくなったことにより見えやすくなった彼女の表情は、恥ずかしさと焦りを隠しきれていない様子だった。
愛茉「・・・・・・・・。」
愛茉はずっと無言だった。何を言おうにも、何を訊こうにも彼女は俯いたままだ。
陸「終わったよ!! 早く帰るぞ!!」
俺は半ば無理矢理立ち上がり、俺の右手を握る彼女の手を振り払った。しかし彼女はまた手を握ってくる。それもずっと無言だった。
陸「・・・どうした?」
何度言っても愛茉は無言を貫いた。俺はさすがに苛立ちを覚えたが、彼女の気を悪くしないよう、最大限に気を遣っているつもりだった。
陸「・・・落ち着くまで、俺の手を握ってていいぞ」
すると愛茉はここで初めて首を横に振った。俺はどうしたことかと思いながらも、苛立ちを紛らわそうと、しばらく見ていなかったスマホを見ることにした。
スマホの画面を見た俺は目を疑った。蓄尿履歴は更新されていて、なんと備考欄に書かれていた「強い尿意」の表示は「失禁」へと変わっていたのだった。
俺はすぐに愛茉に目をやった。彼女の足元をよく見ると、大量の水溜まりができていたのだった・・・。
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陸「着替え・・・買ってくるから!!」
俺たちはそのまま映画館を後にし、愛茉はすぐ近くの多目的トイレへ駆け込んでいった。もちろん着替えもなく、彼女は下半身を濡らしたまま、床を濡らしながら映画館を飛び出したのだった。
俺は自分を責めていた。自分の欲望を優先した結果、愛茉に一生ものと言ってもいいくらいのトラウマを植え付けてしまった。あの時、映画を観る前にトイレに向かう愛茉を、大人しく見届けていれば・・・。
映画館に対してもとても悪いことをした。しかしどうしても、愛茉が漏らしてしまったことは従業員に伝えたくなかった。
俺は急ぎ足で、駅に直結している服屋さんに入った。女物の下着などもちろん買ったことなどない。センスの悪い下着を持ってきたら愛茉は引くだろうか? いや、逆にセンスのいい下着を買ってくる方が引くのだろうか?
とにかく無難を意識して、俺は適当に下着を選んだ。あとはデニムでも買えばなんとか帰るまでは凌げるだろう。かなり痛手な出費だが、彼女への罪滅ぼしとしてはむしろ足りな過ぎるくらいだ。
愛茉の服のサイズは分からなかったが、適当に選んでレジに並んだ。レジには生憎にも結構な列ができていた。俺は暇を潰す目的で、またスマホの画面を開いたのだった。
陸「1,296ml・・・・!!」
俺は無意識にひとりごとを呟いてしまっていた。愛茉がさっき、映画館で大粗相をしてしまった時の履歴を見直したのだ。1.3リットル近い蓄尿量。彼女の最大蓄尿量の更新とまではいかないが、文句なしの超大量おもらしだった。
陸(バケモンかよ・・・愛茉の膀胱・・・)
俺は興奮を覚えながら、順番が回ってきたレジに歩き会計を済ませた。今考えれば、女物の下着を買うのは恥ずかしい。しかもよりにもよって、店員さんは女性だった。
陸「買ってきたぞ!!」
息を切らしながら、彼女が入っている多目的トイレに俺は辿り着いた。しかし扉の鍵は青色だった。そこにはもう、愛茉はいなかったのだ・・・。
俺は焦る。急いで愛茉に連絡を入れた。通話をしても全くダメだったが、時間差でメッセージが届いたのだった。
愛茉「ごめん今日はもう帰る。陸くんは何も悪くないから・・・本当にごめんね!!」
後悔と罪悪感で頭がいっぱいになった。俺はもう取り返しのつかないことをしてしまったのかもしれない。しかし次の瞬間、彼女からもう1通のメッセージが届いた。その内容を読んだ俺は、その場で凍りつくのだった・・・。
愛茉「私の蓄尿履歴を見て・・・興奮した?」
〜つづく〜
次の話はこちら→蓄尿履歴 その3 ~憧れの芸能人前編~
前回の話はこちら→蓄尿履歴 その2 ~クラスメイト前編~
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