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【妄想長編小説】ラッパ水仙と性癖 ~第4話 沈黙と深呼吸~

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このページは長編小説2023年シリーズ『ラッパ水仙と性癖』の第4話です。はじめから読みたい方はこちらからどうぞ→第1話 2人の関係

前回の話はこちら→第3話 60センチの隙間

登場人物紹介

名前  
齋藤 雄介
(さいとう ゆうすけ)
この物語の主人公。地元の広告代理店で働く2年目の平社員。23歳。身長173センチ。痩せ型。基本いつでも1人の陰キャ。なのに何故かグルメ。 学生時代からの友人もほとんどいない。仕事は最低限の事ができる程度で色々とポンコツ。女性の放尿を見るのが好きという特殊性癖持ち。上司である橘に好意を抱いている。
橘 美緒
(たちばな みお)
この物語のヒロイン。齋藤と同じ会社に勤める営業部の主任。入社5年目で齋藤の直属の上司という立場。バリバリのキャリアウーマンで、誰もが認めるくらいの美貌を備えた26歳。はっきりモノを言うタイプで部下から恐れられている。身長160センチ。痩せ型。基本的にトイレが遠く、音消しも基本気にしない。松田とは従兄弟の関係。
松田 壮吾
(まつだ そうご)
今の時点ではほとんど情報のない25歳男性。橘の従兄弟で彼女より1つ年下。齋藤と橘と同じ会社に勤める4年目の平社員。身長175センチ。中肉。

「シューーーーーーーーー!!」

真っ暗な路地裏の奥の奥。建物同士のわずか60センチの隙間で、1人のキレイな女性がお尻を丸出しにしてしゃがみこんでいた。そして何やら音が聞こえる。そう、彼女は膀胱に溜め込んでいた大量の液体を体外に放出している最中だったのだ。

「ピチャピチャピチャ」

地面におしっこが当たる音も聞こえる。地面にできた彼女のおしっこの水たまり。その水面は、握りしめていた彼女のスマホのライトを反射させていた。水面に写っている彼女のお尻は、おしっこが注ぎ込まれ続け、激しく波打っている・・・。

「シューーーーーーーーー!!」

放尿は止まらなかった。大量に飲んだビールがおしっこに変わり、膀胱ははち切れんばかりに膨らんでいたみたいだ。普段トイレの遠い彼女でも、今回は限界中の限界だったはずだ。

女性の放尿は僕にとって一番興奮するシチュエーションだ。橘さんの放尿音を女子トイレの前で盗み聞きすることに成功したのはつい最近。そしてそれは人生で初めて生で聞いた女性の放尿音だった。

あの衝撃から数日後。トイレのドア越しでもなく、僕は今、まさに目の前で彼女が放尿をしているのを目撃している。しかもとんでもない量をぶちまけている・・・。

僕はあまりの衝撃に酔っていたことも忘れ、冷静に彼女の放尿姿を後ろから観察していた。もう2度とないであろう瞬間。僕は自分の視界に映る今の景色を、脳裏に焼き付けていた。

橘「齋藤くん・・・」

驚くことに橘さんは、僕の存在に気づいていた。彼女は振り向きもしないまま、あくまで冷静に放尿を続けていた。僕に恥ずかしい放尿という行為を見られているというのにだ・・・・。

際限なく出てくる彼女のおしっこ。限界だったにしても、何故お店を出る前にトイレに行かなかったのだろうか?僕の頭には大きな疑問が浮かんだ。

齋藤「・・・・・・・・」

僕は何も出来なかった。返事もせずに、ただ呆然と彼女の放尿を見つめることしか出来なかった。

齋藤(何が起こっているんだ?本当に橘さんが放尿しているのか?信じられない・・・)

彼女の綺麗なお尻が僕に向けられている。無論、彼女のお尻を見ることなど、初めてのことだ。

「シュルシュルシュルシュル〜〜〜〜」

どのくらいの時間が経っただろう?大量に出ていた彼女の放尿は、遂に終わりを迎えた。酔っていたのでどのくらいだったかは分からないが、少なく見積もっても30秒くらいは出ていただろう。物凄い勢いだったので、時間的に見てもとんでもない量が出ていたはずだった。

彼女は何事もなかったかのように立ち上がり、カバンからポケットテッシュを取り出すと、自らの汚れた股間を拭きあげていた。

橘「見て、斎藤くん」

彼女の驚きの行動はこれだけではなかった。なんと自分の股間を拭きあげたティッシュをスマホのライトで照らし、僕に見せてきたのだ。

橘「見てほら、これで拭いたの・・・」

一体彼女は何をしているのか?彼女はそのままライトを真下に向け、彼女が出した大量の尿を見せつけていた。

橘「見て、齋藤くん。凄い、いっぱい出ちゃった。だって本当に、本当に限界だったから・・・」

彼女が照らしたライトの先には、尋常じゃないくらい大量のおしっこが大きな水溜まりを作っていた。そしてその一部をよく見ると、水溜まりから飛び出したおしっこが、壁に伝いながら路地裏の道へと長く伸びていた。

齋藤「・・・・・・」

興奮で頭がおかしくなりそうだった。しかし何も話すことが出来なかった。その時ここで僕は、ある限界を迎えてしまった。

齋藤「う、オ、オエッッーー‼︎」

元々立ち上がることすら限界だった。彼女のおしっこを見たい為に限界を超えて動かしていた体が、遂に言うことを聞かなくなっていた。

僕はその場でぶっ倒れた。きっとさっきまで全力で走っていたのが原因で、酔いがいきなり回り始めたのだろう。急に気持ち悪くなってしまった僕は、その場で大量に嘔吐をしてしまった・・・なんて情けない。

ピチャピチャピチャ・・・

その場で動くことも出来ず、流れていく彼女のおしっこの小川に、僕はガッツリ顔面を置いてしまった。僕の口元で彼女のおしっこが流れていく。さらにその上にゲロをぶっかける自分。完全に地獄絵図だった・・・。

橘「齋藤くんっ!! 大丈夫?」

彼女は僕の容態を察して、下着を履きながら僕の背中をさすってくれていた。

橘「待っててね!! 今からコンビニで水とか色々買ってくるから‼︎」

彼女は液体のように横たわっている僕の上を、少しジャンプしながら長い足で跨いだ。

齋藤「す、すいません。すいません」

こんな事を言っていたような気もするが、ここから僕の記憶は完全に途切れてしまっていた・・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

齋藤「おはようございまーす」

木曜日のいつも通りの朝。いつも通りのオフィスで、僕はいつも通りの勤務を始めていた。

若干二日酔いの影響もあって頭痛がするが、なんとか仕事に影響しないくらいではある。そんな僕はどうやって帰ったのだろう?博津から僕の家は結構距離があるのに・・・。

コツコツコツ・・・

朝礼が終わった後、いつも通りパソコンと睨めっこを始めていた僕に、何やら足音が近づいてきた。もう足音で分かる。間違いなく橘さんだ。

橘「齋藤くん。またミスしてるんだけどっ?」

昨日の酔い潰れた事件からの第一声は、よりにもよってお怒りモードの橘さんだった。

齋藤「あっはい。すいません」

橘「すいませんじゃないんだけど?先週と全く同じ記入漏れじゃない。また私と謝罪に行きたいわけ?いい加減にしてっ‼︎」

ミスは本当にわざとではなかったが、彼女の「また私と謝罪に行きたいわけ?」という発言に、少し嬉しさを感じている自分がいた。

昨日までの橘さんとの出来事が嘘みたいだ。僕は記入漏れを彼女に指摘されたが、彼女は昨日、路地裏でおしっこを漏らしていたのだ・・・。目の前で放尿する彼女の姿を見れたあの出来事を・・・。

橘「なんで出来ないの?なんで直そうとしないの?」

齋藤「す、すいません・・・」

橘「いやだから、すいませんじゃなくてね?私は質問しているんだけど???」

いつにも増して今日は怒り度合いが高いようにも見えた。同じミスをしているのだから当たり前だろう。昨日とはうってかわって、彼女に怒られる1日で今日は仕事を終えた。

昨日と今日の気分の落差に、いつもより倍ぐらい疲れた感覚だった。二日酔いからは覚めたが、今度は気分が重い。しかも今日はまだ木曜日。なんでまた明日も仕事に行かなければならないのか。

なんで自分はこんなに仕事が出来ないのか。こんな使えない年下の陰キャ感満載の僕に、橘さんが振り向いてくれるはずもない。

そんなことを思いながら僕は、コンビニに寄り道をしていた。今日の夕飯が面倒だったので、コンビニ弁当で済ませるつもりだったのだ。

好みの弁当を買い、電車を乗り継いでいつも通り家に帰宅した。弁当を食べながら携帯をいじっていると、見覚えのない履歴があることに気づいた。

MINE(マイン)というメッセージアプリには、「みお」という名前が先頭に出ていた。誰だと一瞬思ったが、橘さんの下の名前であることに気づいた僕は、急いでそのメッセージ画面を開いた。

画面を見るとそこにはメッセージのやり取りはなく、5分程度の通話が記録されているだけだった。時間は深夜の2時頃。酔い潰れたあの時から大体3~4時間後くらいだ。もちろんそんなこと、僕は全く覚えていない。

齋藤(一体何を話したんだ?)

僕は急に恐怖を覚えた。一体橘さんに何を話したのか?振り返ると、今日の彼女はやたら僕に怒りをぶつけていたようにも見える。身体中に鳥肌が立った。

タタタタタタタタタタタララン!!

齋藤「わーーーっっっっ!!」

僕は驚きのあまりスマホを落としてしまった。座っていたのに腰が抜けたみたいな感覚になった。急にスマホが鳴ったのだ。僕は慌ててスマホを取り出すと、画面には「みお」という画面で通話が来ていた。こんなタイミングのいいことがあるだろうか?そんな僕は、すぐに通話に出た。

齋藤「あっっ!! 齋藤です!! 昨日も今日もすいませんでした。本当に!!」

橘「ハッハッハ!! そんな謝らなくて良いから!!笑 そんなことより昨日はベロンベロンだったけど、大丈夫だった?」

通話に出てすぐ、僕はただただ謝りまくっていた。テンパっている僕に、彼女はすぐに笑い出した。やっぱり仕事中以外の橘さんは本当に優しい。

齋藤「す、すいません。あの、もう・・・何が何だか、あの、体調はもうすっかり大丈夫です」

橘「それなら良かったぁ!! 齋藤くん、今日顔色悪かったからヤバイかなーって思ってたけど、仕事中イライラしちゃってて齋藤くんにも当たっちゃった。本当にごめんね?」

今度は彼女の方から謝ってきた。僕はそんなこと全然気にしていない。だって怒られているのは今日に限った話ではないからだ。笑 それに悪いのは完全に僕だ。そんなことより僕は、いつの間に彼女と連絡先を交換していることが気になった。

齋藤「いや、全然。本当に全然大丈夫なんですけど、あ、あの・・・なんというか・・・」

橘「分かった!! 私と連絡先を交換していることにビックリしているんでしょー? そりゃ、あんな状態なら覚えてる訳ないもんねー!!笑」

やっぱり橘さんは人の心が読めるのか?笑 僕が聞こうとしていることをポンポン当てていく。そして僕は即答した。

齋藤「はい。橘さんが路地裏でおしっこをしていたとこまでは覚えているんですけど・・・その後その場で吐いたあたりから記憶がなくて・・・」

すると彼女は、急に僕の話を遮って大きな声で僕にこう言った。

橘「えっっっっ!! おしっこしたの、覚えてたの????」

とんでもなく大きい声だった。電話越しでも、とても驚いている様子なのが分かった。しかも間髪入れずに橘さんは、なんといきなり電話を切ったのだ。

プーーーープーーーープーーーー。

何が起こったのか分からない。もう頭の処理が全く追いつかなかった。

タタタタタタタタタタタララン!!

齋藤「わーーーっっっっ!!」

またしても僕はスマホを落としてしまった。画面にはまた「みお」という名前が表示されている。一体何のつもりで通話を切ったのか。驚きすぎて心臓に悪い。彼女からの電話で寿命が縮んだようにも思えた。

橘「覚えてたの?本当に?どうしよーどうしよーー!! 齋藤くんお願い!! 誰にも言わないでー!! 限界だったのー!!」

彼女はとんでもなくテンパっていた。数分前とは完全に立場が逆転している。僕は自然と笑ってしまっていた。

齋藤「ハハハ!! そりゃあみんなに言うわけないですって!! 忘れていると思ってたんですね!!」

橘「・・・・・・・・・。」

彼女は黙り込んでいた。情緒不安定なのか?と思ったが、何か覚悟を決めたように、彼女は声色を変えてこう言った。

橘「お願い。誰にも言わないで・・・」

しばらく沈黙が続いた後、彼女は真面目な声でそう言った。

齋藤「言わないですよ。言うと思いますか?言ってしまったらもうお互い会社で立場がないですよ?」

彼女に合わせて僕は真面目に返事をした。しかし彼女の言っている「誰にも言わないで」と言う言葉は、別のことを指していた。

橘「いや違うの。それももちろんなんだけど、引かないって約束してくれる?約束してくれるなら、今から言う事も、誰にも言わないで欲しいの・・・」

何か凄いカミングアウトをされると思った。僕は真面目に返事をした。

齋藤「もちろん言いませんよ。何ですか?なんか怖いです」

彼女はしばらく黙っていた。そしてしばらくして「ふぅーー」と大きく深呼吸をしているのが、電話越しでも分かった。

橘「私、その・・・我慢して我慢した限界のおしっこを、男性に見せるのが、す・・・凄く好き・・・なの/////」

電話越しで聞こえてきた彼女の声は、いつも厳しく僕を叱る声ではなく、女の色気が詰まったどエロい声だった・・・。

〜つづく〜

次の話はこちら→第5話 彼女の思惑

前回の話はこちら→第3話 60センチの隙間

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