スポンサーリンク

【妄想長編小説】ラッパ水仙と性癖 ~最終話 約束~

スポンサーリンク

最終章 約束

男「人の結婚式を何だと思っているんだーー!?」

女「美緒ちゃんがいないからって、美緒ちゃんの結婚式を台無しにしないで!!」

松田のその一言で、場内にはたくさんの野次が飛び交った。

松田「皆さん驚かせてすいません。もちろん式を壊す意図はありません。お二人の祝福の為に話させて頂きます」

少し場の空気も落ち着いたが、まだ怒っている人は数人ほどいた。一体彼は何を話すつもりなのだろう?

松田「紹介に預かりました通り、私、松田は新婦である美緒の親族です。従兄弟です。そして僕と美緒は数年前まで恋人同士でした。もちろんこの場でそんなこと言うのは適切でないことは分かっています。しかし、だからこそ皆さんに聞いてほしいんです。そして新郎である雄介くんにこそ聞いてほしい・・・」

とんでもないカミングアウトにより、場内は一気に静かになった。

松田「僕は正直、美緒と雄介くんが結ばれる現実を、最初は受け止められませんでした。親族の方は気持ちが悪いと感じる方もおられるかもしれませんが、僕の初恋の人は従兄弟である美緒です。彼女とは大人になるまで一緒に成長した、家族のような、恋人のような、何にも代え難い存在でした」

松田「過去に僕と美緒は愛し合っていました。今、この場でそんなことを言ってもただシラけるだけということは理解しています。しかしもう少し、もう少しだけ僕に話をさせて下さい!!」

松田「・・・結婚を反対されるのは当然でした。幾度となく彼女と話し合った結果、数年前に別れることになってしまったんです。僕はただ、従兄弟という関係だけで結婚が認められないことに、心底悔しい思いをしました」

松田「従兄弟同士でも法律的には結婚は出来ます。しかし法律以外は、僕たちの結婚を認めてくれませんでした。僕は生きる意味を失い、途方に暮れたような毎日を送ってしまっていたんです」

松田「・・・しかし、彼女は違いました。美緒はただ前を向いて、必死に明るく振る舞っていました。そして彼女は雄介さんという素敵な男性を見つけていました。未熟だった僕はそんな彼に嫉妬し、感情任せて暴力を振るってしまった過去も、恥ずかしながらあります。本当に情けなく、今ではとても反省しています」

ここから少しずつ、松田さんは涙を堪えながら話している事が声で分かった。

松田「・・・僕は、美緒を幸せにすることが出来ませんでした。でもそれは単に、僕と美緒が親戚同士だったからという理由だけじゃないんです。雄介さんの人柄や、振る舞いに心から惹かれていく彼女の様子を見て、僕の気持ちはいつの日か嫉妬心よりも、彼女が幸せになってくれているという安心感が上をいっていたんです。そして、そんな自分の気持ちに安心している自分もいました」

松田「雄介さんは仕事熱心で、先輩からも後輩からも信頼されている情の厚い人です。今では美緒と彼がお似合いすぎて、僕とは結ばれるべきではなかったなと思っているほどなんです」

この松田さんのセリフに、僕もつられて涙が溢れてしまっていた。

松田「今回の神前式で、僕は新婦である美緒の父親役として、彼女と共にバージンロードを歩かせて頂きました。バージンロードは花嫁の人生を表します。僕は幼い頃から美緒とずっと一緒でした。そんな彼女を雄介くんに渡す役目は、僕にしか出来ないと思ったんです」

松田「美緒は世界一の女性です。でもそれは、僕よりも雄介くんの方が理解していると思います。美緒と雄介くんならきっと、これから訪れるたくさんの壁も乗り越えられると心の底から信じています!!」

ここで松田さんはカンニングペーパーを閉じ、胸ポケットにしまってから、大きな声で僕にこう言ったのだった。

松田「雄介!! 美緒を幸せにする約束を僕としてください。そして僕は心の底から2人を応援しています。どうかお幸せになってください!!」

松田「そして数年後には僕も幸せになってみせます!! 美緒は世界一の女性ですが、それなら僕は宇宙一の女性と結婚すればいいんです!! しかしその場合だと、僕は宇宙人と結婚してしまうことになるのですが・・・笑」

場内「ハハハハッッッッ!!」

彼のジョークで、場の空気は一気に和やかになった。

松田「長くなりましたが雄介さんそして美緒さん。お二人の末永い幸せと、今後のさらなるご活躍をお祈りしつつ、これをもちまして私の祝辞とさせていただきます」

パチパチパチパチ〜〜〜

場内は大きな拍手に包まれた。

美緒「遅くなっちゃった!! 松田くんの挨拶?もう終わっちゃったの?」

物凄い空気の読めないタイミングで美緒が帰ってきた。彼女の様子を見る限り、どうやらおしっこは間に合ったみたいだ。

齋藤「ズズッ・・・うん今終わったよ、ズズ・・・」

美緒「えっ?なんで泣いてるの?どうして?」

齋藤「ハハハ、ちょっと嬉しくてね・・・松田さんとの約束、守らないとね・・・ズズズッッ!!」

そんな僕を見て、美緒は少し困りながらも笑顔だった・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

美緒「明日早いけど、大丈夫?」

齋藤「大丈夫だよ。美緒が時間になったら起こしてくれるからね笑」

美緒「私が起こす前提なの?笑 まぁいいよ任せて笑」

式も終わった深夜。僕と美緒はまだ式の余韻に浸っていた。どうしても気持ちが落ち着かず、明日から始まる新婚旅行の飛行機に乗るため朝早く出なきゃいけないのに、何故か僕らは近所のバーに足を運んでいた。

美緒「結局松田くんはあの時、何を話してくれたの?」

齋藤「・・・それはまぁ、内緒!!笑 男同士の約束だよ笑」

美緒「そんな事言われたら、尚更気になるーー!!笑」

齋藤「そんなことよりほら・・・ずっと欲しがってたこれ・・・」

僕はポケットから小さな箱を取り出した。中には美緒がずっと欲しがっていたネックレスが入っていたのだった。

齋藤「美緒。30歳の誕生日おめでとう!! これからも一緒に笑い合って生きていこう」

美緒「ありがとう・・・30歳でも、まだまだお姉さんなんだからね!!笑」

時計を見ると0時05分だった。僕は美緒にネックレスを着けてあげた。30歳を祝うシルバーのネックレスは、バーの電灯を反射させ、彼女の胸元でキラキラと輝いていた・・・。

〜おわり〜

はじめから読みたい方はこちら→第1話 2人の関係

前回の話はこちら→第9話 新しいスタート

あとがき

いやーー疲れたーーー。マジで疲れたわ笑 正直こんなに長編小説に労力を費やするなんて思いもしなかった笑

いや、もちろんかなり大変だろうとは思っていたつもりだったけど、予想以上も予想以上笑 アホみたいに時間かかったから他の記事投稿とかが疎かになっちゃったよ笑

長編小説を書こうと考えたのは、実はこのサイトを立ち上げた時くらい前の事でした。しかしもちろん書けるはずもなく、ただただ時間だけが過ぎていったんです。

今まで実話ばかりだった小説部屋を今年に入ってエッセイ部屋に改めて、創作小説を執筆するようになりました。その際に「やはり長編を一度は書いてみたい」と思ったのが、構想から実行に移ったキッカケでした。

設定はこうで大体何話くらい完結で最後はこんな感じにしてって、大まかな流れが決まったのも2月中旬くらいでした。しかし当たり前ですが、ここから文章にするのが大変だった笑

何度も辞めようかと思いましたが、やっぱり1回はやってみたいなと思い、なんとか最後まで書くことが出来ました。4月〜5月にかけて、出来る限りの時間を割いて執筆しました。5月に僕の小説が滞ってしまったのはその影響です。

8話目まで書いたところでやっと1話目を皆さんに公表したんです。これは、毎週土曜日に1話ずつ更新する小説に追いつかれないよう、自分を戒めるためでもありました。

なんとか4話目公表の時に9話目が完成。7話目を公表した後に最終話の執筆を終わらせる事が出来ました。10週連続で滞りなく投稿を続けるのは、僕にとっては至難の業でしたね。笑

まぁでもこれでなかなか経験値は積めたかなーとは思います。でも大変過ぎたので、しばらくは長編出ないと思います。笑

自分的な感想としてはまぁ最初ではあるし、それなりにある程度は形にはなったかなーと思っています。でも恥ずかしくてずっと読んでなかった今作を、また改めて全話通して読んでみたんですが、これがまぁなかなかに酷い笑

僕が感じたのは、登場人物のキャラ立ちが1番ダメだなと感じましたね。もっとキャラクターの性格や発言などをそれぞれに統一させる必要があるなーと。

橘さんとか序盤と終盤を比べるとかなりキャラが変わってる気がするのは、なぁぜなぁぜ?笑 まぁ創作書けない症候群の素人ですから、笑 皆さん大目に見てくださいな笑(自分でも何言ってるか分からない笑)

今回は「従姉妹婚」をテーマに物語を書いてみました(実際結婚まではしてないけど)。何故これを取り上げたかっていう大きな動機は特にないのですが、法律上問題ないのに、周りから批判を浴びやすいものなら取り上げやすいかな?っていう軽い気持ちで設定を決めたんです。

あ、あと、これは念のため言っておきます。物語で従姉妹婚が実現しなかったこともありましたが、僕が「従姉妹婚に否定的」という意図は全くもってありません。そこは、いやそこだけはご理解ください。

タイトルになっている「ラッパ水仙」ですが、実はこのお花の花言葉は「報われぬ恋」となっていて、ヒロインである橘(美緒)さんと、主要人物の1人である松田さんとの関係を表しています。

主人公である齋藤くんは、橘さんとの恋愛を成就させた訳ですが、そういう意味では本当の主人公は橘さんと松田さんなのかもしれませんね・・・。

なかなかにシリアスな場面も多かったので、僕としては結構不安でした。長編を書くにあたってテーマの存在は必要不可欠です。

「性的興奮」「シリアス」がマッチするのか?と、疑問のまま作品が完成しましたが、今のところ思いのほか閲覧数も伸びていて、良かったなーと感じているところです。物語を進行させながらほぼ毎話、尿に関する性的な描写を執筆するのも大変でした。

「毎週土曜日楽しみにしてます」というありがたいお言葉や、僕の長編小説に対して感想を述べて下さる方も何人かいらっしゃいました。

大変でしたが本当に励みになりましたし、次回作もやりたいなと僕の背中を強く押してくれる、そんなありがたいお言葉でした。

僕は嬉しくて感無量です。本当に長編書いて良かったなと心の底から思いました。この場を借りて皆さんにお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。

実は2023年7月現在、次の長編小説の構想が2作品あります。公開まではまた時間がかかると思いますが、その内の1つは今年中に公開出来れば良いなと考えています。

もう一つの方は1年以上は絶対かかるでしょう。笑 それだけの大作なんです。笑 もう意味分かんないくらいに大変笑 気長にお待ちいただければ幸いです。

もちろんこれから妄想の短編も書いていきますし、更に言えば新作の実話のエピソードも実は何話か既にあるので、これからはそっちの執筆にも着手していきたいですね。

後書きまでバカみたいに長くなっちゃいましたが、皆さん最後まで読んでいただいてありがとうございました。皆さんのメッセージやコメント、DMやリプで頂けたりと凄く励みになりました。本当に感謝しています。

これからも「妄想部屋」ならびに「小説部屋」、そして「下腹部爆弾の館」を、どうぞよろしくお願いします。

2023年7月28日 下腹部爆弾

オススメ

放尿音を恥じらう女の子

僕が高校時代に体験した実話です。留守中の実家に女の子を呼んだ日、彼女はトイレを借りるが、放尿音を僕に聞かれたくなかった彼女の対策が可愛かった話です。

お嬢様な女の子とカラオケデート

これは僕が大学生時代の実話。ある日、おしっこを我慢していることを悟られたくない女子大生に、わざとおしっこについて質問してみました。

スポンサーリンク

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました