※この物語はフィクションです。登場する人物、団体、名称は全て架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
このページは長編小説『FF外から失礼しますっ!!』の第9話です。第1話から読みたい方はこちらからどうぞ→第1話 駆け込んできた美少女
前回の話はこちら→第8話 おしっこの悩み ~依澄の場合~
登場人物紹介
主人公と主要人物
名前 | |
渡部 翔士 (わたなべ しょうじ) |
アイドルグループ「Family First Same(ファミリーファーストセイム)」の楽曲提供をしている本作の主人公。活動名とクレジットは「東海林 翔士(しょうじ しょうじ)」。メンバーのせいでおしっこの性癖に目覚めてしまった思春期真っ只中の男子高校生。身長173cm。 |
セイメイ | 「ネーミングプロダクション」という芸能事務所の代表取締役兼社長。アイドルグループ「Family First Same」をプロデュースしている50代のオッサン。売れるためのマーケティング戦略はかなりの腕だが、歯は真っ黄色で汚く、おまけに頭もハゲ散らかっている。 |
ミドル | 事務所の管理をしているセイメイの妻。基本口数は少ないが、思っていることはハッキリ言うタイプの50代女性。年齢の割には美人だが、怒らせたらこれはこれはとんでもない。 |
佐々木 寧々 (ささき ねね) |
Family First Sameのマネージャー。5人の管理に少々手を焼き気味。親しみやすい性格で、メンバー5人からは寧々ちゃんと呼ばれている35歳の女性。 |
渡部 才加 (わたなべ さいか) |
翔士とは8歳年の離れた姉。弟のちんこの匂いを理解している社会人2年生。最近は彼の家に入り浸るか実家に帰るかで、一人暮らしを始めたアパートは留守しがちになってしまっている。 |
酒井 くるみ (さかい くるみ) |
翔士と同じ高校に通う同級生の女の子。顔も可愛く、身長145センチでおまけに幼児体型。しかし口が暴力的で、おまけに下品というマイナスポイントが目立つ。翔士を気にかけているのか、クラスは違うが頻繁に翔士のクラスに顔を出す。誕生日は9月3日。 |
ネーミングプロダクションのセイメイがプロデュースする5人組女性アイドルグループFamily First Same(ファミリーファーストセイム)。略して“ファミファ”。さらにファミファを略して“FF”とも言う。
メンバー
名前 | 髪色/長さ/髪質 | 胸のカップ/ アンダーバスト |
体重 |
和泉 依澄 (いずみ いずみ) |
茶髪 ミディアム ナチュラルカール |
D/72 | 48kg |
佐倉 桜 (さくら さくら) |
黒髪 ロング ストレート |
A/68.5 | 42kg |
安芸 亜希 (あき あき) |
黒髪 ショート ストレート |
I/73.5 | 53kg (片乳1.8kg) |
南 美波 (みなみ みなみ) |
茶髪 ショート ナチュラルパーマ |
E/76 | 52kg |
里見 郷美 (さとみ さとみ) |
金髪 セミロング くせ毛 |
C/68 | わたあめ 39kg分 |
あらすじ
遂に高校生になった渡部 翔士(わたなべ しょうじ)は、姉である才加(さいか)を保護者という事にし、入学式に出席した。入学式も終わり帰ろうとしていたところを、同じ新入女子高生の酒井 くるみ(さかい くるみ)に捕まってしまう。彼女の正体はなんと翔士よりも前からFamily First Sameを知っている古参の大ファンだった。
それから数日後、次は福島のローカルテレビが入学したばかりの翔士の高校に押しかけてきた。東京のアイドルグループの楽曲提供をしていると聞きつけた翔士への密着取材で、入学早々目立ってしまった翔士は、思わぬ高校デビューを果たしてしまったのだった・・・。
第1章 大きなチャンス
翔士「はーーーーーーー? トリコンで初登場13位だってーーー?」
亜希「どーーーー?どえーーーーーーーーー?」
依澄「ほ、ほんとに?」
桜「信じられないわね・・・」
ミドル「紛れもない事実よ。前作は85位だったから、飛躍的に上がったわね」
セイメイ「やっと軌道に乗ってきたな。この調子で知名度をどんどん上げていくぞ!!」
冷房の効いた事務所の会議室でメンバー4人と翔士、そして事務所関係者が集まってミーティングの合間の休憩に入っていたところだった。
暑さも本格的になってきた7月。翔士は高校生活もある程度慣れてきて、数人だったが話すくらいの友達も出来た。そんな夏休みも近づいてきた頃にリリースしたFamily First Sameのメジャー通算4枚目のシングル『ご苦労Summer!!』のデジタル配信が、なんと自己最高順位の13位に達したのだった。
美波「トップ10入りも射程圏内じゃん・・・凄いよ!!」
依澄「最近はライブでも1000人規模の会場ならチケット完売させれるくらいにはなってきているし、手応えは感じてはいたけど・・・」
桜「郷美のSNSの効果も大きいわね。数種類のSNSを器用に使ってプチバズりが多かったのよ」
亜希「あーー!! 控え室で勝手に動画撮られてたりとかのヤツだよね?でもなんか、郷美は勝手に変な動画上げそうで怖いんだけど」
佐々木「大丈夫だよアッキー。一応私がチェックしてから投稿するようには言ってあるから、そこは安心して!!」
依澄「SNSって凄いんだね。この前のオフ、渋谷歩いてたら初めて声かけられた。もしかして芸能人の方ですか?もし良かったらご飯行きませんか?って」
桜「それただのナンパじゃない!!」
美波「依澄をナンパするなんて、よっぽど自分に自信があるんだね笑」
亜希「イケメンだった?」
依澄「いや、全く。逃げるように走ってその場を切り抜けたけど笑」
亜希「なんだー!! ちょっと残念!!」
依澄「翔士くんにちょっと似てたかなー」
翔士「あれ?今、ヒドいこと言いませんでした?」
桜「なんだ。むしろブス寄りね」
翔士「おい!! せめて本人の前で言うんじゃねーよ!!」
美波「否定はしないんだー笑」
そんな会話をしていた時、郷美がこの場にいないことに翔士は気がついた。
翔士「そういえば・・・郷美さんは?」
佐々木「郷美ちゃんは今、株主総会に行ってるみたい」
翔士「株主総会www なんの株主なんだよアイツwww」
美波「あっそういえば翔士くん!! 連絡先交換しようよ!! いつもミドルさん達に中継して貰ってて悪かったし。スマホ買って貰ったんだよね?」
そう言って美波は、スマホを取り出した。
翔士「いいんですか?俺と交換しても?」
美波「もちろん!! 私リーダーだし!! 良かったらみんなも交換したら?」
すると依澄と桜の2人はそっぽを向いた。
依澄「気が向いたらねー」
翔士「交換する気ないじゃん!!」
桜「死んでもイヤ!!」
翔士「なら死んでください!!」
そんな中、1人でスマホをいじっている亜希が翔士の目に入ったのだった。
翔士(あ・・・亜希さん可愛いぃぃぃぃーーー連絡先欲しいぃぃぃーーーーーー!!!)
そんな下心が丸見えな翔士の目を、桜は見逃さなかった。
桜「亜希!! コイツと交換するわけ?」
亜希「別にどっちでもいいよーー!!」
翔士「それならください!! 亜希様ーーーー!!」
亜希「いいよ!!」
桜「別にそう言うのは自由だけど、何かあったらすぐアタシに言うんだよ!! 亜希!!」
翔士「そんな要注意人物じゃねーよー」
そんな会話の中、事務所の外から何やら足音が聞こえてきたのだった。
ドンドンドンドンッッ!!
次第に足音は大きくなり、その途端に入口の扉が開いた。
郷美「じゃじゃーーーーん!! さとみさとの登場でーーーす!!」
スナック菓子をたくさん詰めたビニール袋を両手に、飛び出すように郷美は出てきたのだった。
郷美「遅くなったYO!! 申し訳ないYO!! お詫びにお菓子をばら撒いてやんYO!!」
全員が郷美を見ながら、動きをピタッと止めてしまっていた。呼吸をする音すら聞こえそうなほど静かになったこの場で、数秒後に初めて口を開いたのはミドルだった。
ミドル「・・・お菓子は要らないから、もっと早く来てちょうだい」
ごもっとも過ぎるミドルの冷たい対応に、郷美は舌を出しながら「すんません」と言わんばかりの表情で会釈をした。
セイメイ「とにかく、全員揃ったみたいだからミーティングに入るぞ。大事な話だ」
セイメイは立ち上がり、全員が見やすい位置に歩いて移動した後、真面目な表情になってこう告げたのだった。
セイメイ「実は、さっきまで私は六本木に行っていたんだよ。知り合いがとあるテレビ局の上層部でねー。まぁ多少のコネではあるのだが、君達にとって一番のチャンスと言ってもいいくらいの大きな仕事が決まった!!」
翔士をはじめ、郷美以外のメンバーの4人も姿勢を整えて話を聞いていた。そんな中、郷美だけは相変わらずスナック菓子を頬張っていた。緊張感の走る現場にボリボリッッ!! という郷美のスナック菓子の咀嚼音が鳴り響く・・・。
セイメイ「7月中旬!! Family First Sameはあのミュージックバケーションに!! なんと全国放送に初出演が決定した!!」
一瞬の沈黙があったものの、メンバーをはじめその場にいる人は全員が全員驚いた。
美波「・・・ミュージックバケーションって、あの金曜8時の生放送の!!」
依澄「ずっとテレビで見ていたアイドル達がたくさん出ていた夢のステージに・・・!!」
桜「緊張で、心臓が持つかしら・・・」
佐々木「どうしよう!! いきなりそんな大仕事!! マネージャーの私でも緊張しちゃうーーー!!」
セイメイ「日付は7月15日。順番はトップバッターだそうだ。もう時間がないぞ!!」
そんな中、さらにセイメイはさらに過密なスケジュールを提示した。
セイメイ「それでだ。Mバケで披露する曲は新曲の『ご苦労Summer!!』ではなく、7月20日に5枚目のシングルとしてリリースする曲にしたいと考えている。つまりさらに新しい新曲だな!! メジャー通算5枚目のシングルだ」
依澄「今日・・・7月2日ですよね?」
ミドル「ちょっと!! さすがに無謀過ぎるわ!! あと2週間もないじゃない!!」
セイメイ「音源や歌詞はもう出来ている。渡部くんが5月に完成させた曲だ。内藤さんとも話はついてる。あとはレコーディングと振り付けだけなんだ。なんとか間に合うはずだ」
ミドル「一番メンバーに負担がかかるのを残してるじゃない!! レコーディングも簡単じゃないし、振り付けなんて依澄ちゃんと亜希ちゃんが作っているのよ?」
ミドルとセイメイの夫婦2人は口論に入った。メンバーや翔士は、その場で黙ったまま座り込むことしか出来なかったのだった・・・。
第2章 おしっこの悩み ~亜希の場合~
母「秋子!! またトイレが汚れてるわよ!!」
亜希「えーーー?だって普通にトイレしただけだよーー?」
母「もう小学3年生なんだからいい加減直しなさい!! ママお掃除する時大変なのよ!!」
亜希は小学生の頃から悩みがあった。それはいつもトイレに入った後、便座のすぐ下をおしっこで汚してしまう事だった。亜希の住む本多家には両親と亜希、そして亜希より2歳年下の弟である泰斗(たいと)と泰斗よりも1歳年下の妹の妃菜(ひな)の5人家族だったのだが、男2人は立っておしっこをするのが禁止だった。理由はもちろん便座の裏が汚れてしまう為。
しかし、便座を汚す一番の犯人は女の子である長女の亜希だった。毎回爆尿をかます彼女のおしっこは、便座の下周りに飛沫を付けまくっていたのだった。
幼い頃は弟と妹の3人でお風呂に入ることもあった。亜希はお風呂に入るといつも尿意を催し、その場の排水溝に向かっておしっこをするのが日々のルーティンになっていた。もちろんその時のおしっこも勢いが凄まじく、弟や妹は毎回楽しみにしているかのように亜希のおしっこを観察するのだった。
泰斗「ねーママ!! お姉ちゃんのおしっこ凄いよ!! 凄い出かたするの!!」
妃菜「噴水とかよりも凄いんだよ!! お姉ちゃんのおしっこ!! 本当に本当に凄いんだよ!!」
ある日、本多家は長女の亜希のおしっこの勢いが凄いという話になった。母親はいつも、亜希のおしっこをする時の姿勢が悪いのだと勝手に思っていたのだが、単純に勢いが凄いだけなのかと気づいてしまったのだ。
母「秋子!! ちょっと恥ずかしいかもだけど、おしっこママにも見せて?」
母親はその日の夜、トイレの電気をパチっと点ける亜希にそう言った。
亜希「う・・・うん///」
「ゴォーーーーーーーーーー!!」
ツルツルのワレメから出てくる亜希のおしっこは、勢いが想像以上だった。
母「秋子・・・おしっこもう少し弱めたり出来ないの?」
亜希「うん。出来ない・・・」
この日から、母親は亜希におしっこのことで注意することはなくなったのだった・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
亜希「妃菜!! ちょっと、お願いがあるんだけど・・・///」
妃菜「どうしたの?お姉ちゃん」
それから4年後、亜希が中学1年生になったばかりの頃だった。尿検査のある中学におしっこを提出しなければと、亜希は妹の妃菜を呼んだのだった。
亜希「ママには恥ずかしくて言えないんだけど・・・尿検査のおしっこを採って欲しくて・・・///」
亜希の顔は真っ赤だった。そんな姉の顔を見て、不思議そうに見つめる妹の妃菜。
妃菜「なんで?そんなの自分で採ればいいじゃん!!」
そう言われるだろうと思っていた亜希は、さらに顔が赤くなった。
亜希「あの・・・お姉ちゃんさ、おしっこの勢いが強すぎて、1人でするとおしっこ採る時に容器が飛んでっちゃうの!!/// だから容器をしっかり掴んでて欲しい//////」
この場を飛び出したくなるほど恥ずかしかった。勢いが強すぎて何度も容器を飛ばしてしまっていた亜希は、中学生にもなって妹の妃菜からおしっこを採ってもらうよう、お願いをしたのだった。
小学校低学年の頃から何度も失敗していた採尿。そもそもおしっこの出ているところがよく分からなかった亜希は、小学生の頃までは何度も失敗しては、またおしっこがしたくなるまで待つ始末だった。
妃菜「いいよ!!しっかり掴んでるから!!」
次の日の早朝5時。家族には内緒でお風呂場に来た亜希と妃菜の2人は、亜希がしゃがみ込む股間のすぐ下で、妹の妃菜が採尿用の容器を構えていた。
亜希「もう出るよ?いい?」
股を露出した状態でしゃがみ込む亜希は、条件反射により強烈な尿意に襲われていた。しかし妹の妃菜はイタズラに、こんなことを言うのだった。
妃菜「お姉ちゃん!! 両手空いてるなら手を使って広げてみてよ!!」
妃菜は一旦検尿用カップを置き、試しに妃菜の手で亜希の性器を広げた。急すぎる妹の行動に、亜希は顔が真っ赤になっていく・・・。
亜希「恥ずかしいよ!! やめてよ///」
妃菜「お姉ちゃんいつもおしっこの勢いが凄いんだもん!! 開いておしっこをしているの見てみたい!! ダメ?」
亜希「なんでそんなことまで・・・」
亜希は一旦立ち上がり、右手で壁を這いながら浴槽の縁にしゃがみ込み直した。そして左手で性器を開き、放尿を試みたのだった。
妃菜「お姉ちゃん!! おしっこってどこから出るの?」
妃菜は検尿用の容器を持ちながら、亜希の股間を凝視していた。うっすらと生え始めている姉の陰毛を見て、お姉ちゃんも大人になるんだなーと思っていたその時、たたましい音を立てて亜希のおしっこが始まったのだった。
「ゴォーーーーーーーーー!!」
中学生になった亜希のおしっこはさらに勢いが強くなっていた。妃菜は必死になって容器をしっかりと掴む。はじめはおしっこが容器から飛び散り、妃菜の顔にもたくさんおしっこが飛んできてしまっていた。
妃菜「ブハッッ!! や、やだ!!」
それでも容器はしっかりと離さなかった。弾かれながらも少しづつ容器に注がれていくおしっこ。小さい検尿用容器はすぐに満タンになり、数秒の間は溢れて排水溝に流れていった。
亜希「ごめんね!! おしっこ顔にかかっちゃったね!! 汚いね!!」
妃菜「くさーーーーーい!!」
亜希は妃菜から容器を受け取ると、そのままシャワーの水道を捻り、妃菜の顔を水で洗った。そして亜希は股間をおしっこで濡らしたまま、採尿用容器からスピッツにおしっこを移し替えていた。
妃菜「妃菜も!! おしっこしたい!!」
亜希の作業が終わる頃、妃菜はいつもより数時間早い朝一のおしっこをお風呂場に出していた。
「シューーーーーーッッッ!!」
自分以外のおしっこを見るのは初めてだった亜希。勢いはそれなりにあったのだが、自分と比べると遥かに弱いことは一目でも分かるほどだった。
妃菜「多分このくらいが普通だよ!!お姉ちゃんのおしっこは大砲みたいだもん!!」
無邪気に笑いながら自分のおしっこについて話す妹を見て、亜希はさらに恥ずかしくなった。
妃菜「それにねお姉ちゃん!! おしっこの穴がどこか分かったよ!! はじめは分かりにくかったけど、おしっこが出たら穴が凄く大きくなるんだよ!! だからお姉ちゃんおしっこが凄い勢いで出るんだね!!」
亜希(は・・・恥ずかし過ぎる・・・//////)
妃菜は亜希の尿道について具体的に語っていた。今まで意識したことなかった自分のおしっこの穴。広げることで穴が見えること、そしておしっこを出すと太く広がるのかと考えるだけで、亜希は恥ずかしさのあまり死にたくなった。
股間をおしっこで汚してしまった2人は、そんなつもりはなかったのに、そのまま仲良く早朝のお風呂に入るのだった・・・・。
第3章 放送事故
男子生徒A「おい!! 今日のMバケにファミファが出るって本当か?」
女子生徒A「渡部くんすごーい!! 本当に有名人じゃーん!!」
夏休みも来週と迫った7月15日。セイメイが言った通り、Family First Sameはミュージックバケーションにトップバッターでの出演が決まっていた。どこから情報を手に入れたのか、翔士のクラスはみんな、今日のMバケについての話で持ちきりだった。
女子生徒B「全国放送初めてなんでしょ?」
女子生徒C「スマホで調べたけど、最近話題の超新星アイドルって言われてるって本当?」
男子生徒B「新曲なのか?どんな曲なのか?」
昼休み時間なのにクラスメイトからの質問攻めで全く休めない翔士は、少しイライラし始めていた。
翔士「知らねーよ!! そんなに気になるなら放送を見ろよ!!」
女子生徒A「渡部君は、もちろん見るんだよね?」
男子生徒B「なぁ?メンバーと会ったことあるのか?話した事あるのか?赤色のいずみんって人、超可愛いじゃん!!」
翔士「・・・・・・。」
ラチが開かないと悟った翔士は、急に力が抜けたように机にうずくまり、みんなの話を無視しはじめたのだった。
ガラガラガラーーーーー!!
すると突然、教室の入り口の扉が開いた。そして足音がどんどん翔士に近づいてくる。
くるみ「おいお前!! ファミファのMバケ出演おめでとーーーーー!!」
ガンッッッ!!
彼女は思いっきり、翔士の頭をグーで殴った。
翔士「痛っっってーーーーーーー!!」
大声で叫びながら起き上がった翔士と、それを見て大声でゲラゲラ笑うクラスメイト達。くるみはそんなみんなの様子を見て、フフッとニヤつくのだった・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
母「もうアンタ達!! 行儀が悪いじゃない!!」
その日の夜8時。渡部家では夕飯の並んだリビングのテーブルなんか見向きもせず、翔士と才加の2人が茶碗を持ちながら、そして口をモグモグさせながら、テレビの前で場所取りの戦争が始まっていた。
才加「出た!! マジでファミファじゃん!! マジで階段降りてるじゃーーーーん!! いずみん手振ってるし可愛すぎーーーー!!」
翔士「待って!! 本当に出てるよ!! あのグラサンのオッサンと共演してんじゃん!! マジでスゲー!! マジで出てるじゃん!! Family First Same!!」
母親はハァーーーとため息を吐き、コップにお茶を注いでから、1人テーブルに座って夕食を食べていた。
アナウンサー「今回初登場のFamily First Sameさんです!! 近年SNSなどで人気沸騰中の超新星5人組アイドルグループ!! その話題は瞬く間に広がり、4作目となったシングル『ご苦労Summer!!』がトリコンで初登場13位を獲得しました。今回はさらに新曲の5枚目のシングル『ドレミファミファ♪』を披露してくれます!!」
ナモリ「結構勢い凄いみたいだねー」
美波「あ・・・は、はい・・・お陰様で・・・」
翔士&才加「ギャハハハハハハwww」
今度は何を思ったのか、翔士と才加の2人はテレビを見ながらゲラゲラと笑い出した。
翔士「ハハハハ!! 美波さんめっちゃ緊張してるじゃん!! クソウケるーーーー!!」
才加「他の子も見てよ!!笑 青色の子なんてイメージカラーよりも顔が真っ青!!笑」
翔士「5人とも下痢してるんかってくらい真っ青だな!! アヒャヒャヒャ!! メッチャ緊張してるーーー笑」
そんな笑い転げる2人を見て、母親はまたハァーーーーと溜め息を吐くのだった。
ナモリ「緊張しているみたいだけど、頑張ってー」
司会者の声で5人は立ち上がり、お辞儀をしながらカメラから消えていった。
アナウンサー「それではFamily First Sameの5枚目シングルの新曲。『ドレミファミファ♪』です。どうぞ!!」
アナウンサーの進行で、カメラはステージに切り替わった。暗いステージには5人がキレイに並んでいて、そして曲がスタートする。
翔士「クッソーーー!! イントロがちょっと長いからってカットしやがったな!!」
才加「テレビなんだからしょうがないじゃん!! そんなことより待って!! いずみん本当に可愛いよ!! 緊張している顔も可愛い!!」
2人はもうご飯を食べることも忘れて、テレビの前であぐらをかいていた。
母「ちょっと!! アンタ達のせいでお母さんテレビ見えないんだけど!!」
才加「出てるじゃん!! 詩・曲に東海林翔士ってアンタの名前!! 凄いじゃん!!」
才加はテレビのテロップの部分を指差した。
翔士「うわーーーー。日程が急ピッチだったからか緊張しているからなのか、ダンスのクオリティがいつもの半分くらいだぞ!! クッソーーー全国のみんな!! ファミファは本来こんな低クオリティなグループじゃないぞーーーー!! クッソーーーー!!」
才加「いや大丈夫だよ普通にカッコいいから!! あっでも待って!! いずみん可愛すぎーーー!!」
母親の声など、全くもって聞こえていない2人だった。新曲はAメロやBメロを少しずつカットして、サビに突入した。
翔士「サビどうかなー? 結構キャッチーなんだけど、事務所やレコード会社仕切っている人とかがこの曲をテレビ初出演で使いたいってずっと前から言っててさー」
才加「・・・・・・。」
翔士は横にいる才加に話しかけたが黙り込んだままだった。さっきまでマシンガントークが止まらなかった様子とは全く違う才加の表情を見て、彼は不思議に思ったのだった。
翔士「どうした?いや、依澄さんが可愛いのは分かるけど・・・」
すると才加はテレビを凝視しながらも、首を横に振った。
才加「違う・・・いずみんの事じゃなくて、あの端っこの黄色の子・・・」
才加は少し震えた声で、5人が並んで踊っているテレビ画面の左端の子を指差したのだった。
翔士「黄色?郷美さんがどうしたの?」
才加「この子、もしかして・・・好華じゃない?」
翔士「はっ?誰?それ」
才加「渡部 好華(わたなべ このか)よ!! 私と小学校までずっと一緒に遊んでた幼なじみ!! 覚えてない? ねぇお母さん!! 好華ちゃん覚えてるよね?」
母「もちろん!! ちょっと変わった子だったけど、とてもいい子だったわ!!」
その瞬間、翔士の背筋に鳥肌が立った。
翔士「待って。嘘だろ・・・。どう見ても「このか」なんて可愛い名前のツラじゃねーだろ・・・。」
才加「好華にしか見えない!! だって顔そのまんま!! 中学から家の都合で群馬に引っ越してからは離れ離れだったのに・・・こんなとこで見れるなんて・・・!!」
翔士「覚えてるよ・・・好華お姉ちゃん。まだ俺が4歳ぐらいの頃だったからうっすらだけど・・・」
才加「夏フェスで見たときは遠すぎて分からなかった!! えーーー!! あの好華でもアイドルになれるの?それなら私も応募しておくんだったー。私の方が絶対可愛いし!!」
翔士「一回、ファンに怒られろ・・・」
そんな会話をしていた中、一糸乱れぬダンスで魅了していたFamily First Sameの動きが変わった。オレンジ色の衣装を着たメンバーが、急にダンスと歌を放棄し、股間を抑えたまましゃがみ込んで後ろを向いたのだった。
「ゴォーーーーーーーーーーーッッッ!!」「ジョバーーーーーーッッッッ!!」
そしてそれとほぼ同時に彼女の股間から、薄い黄色の液体が物凄い勢いで落ちていく・・・。
翔士「あ・・・亜希さーーーーん!!」
カメラは急に司会者の方に切り替わり、そしてまたすぐに「しばらくお待ちください」と書かれた画像に切り替わった。
才加「何・・・今の・・・」
翔士「し・・・知らん・・・」
翔士の手は、無意識にブルブルと震えてしまっていた・・・。
〜つづく〜
次の話はこちら→第10話 おしっこの悩み ~美波の場合~
前回の話はこちら→第8話 おしっこの悩み ~依澄の場合~
オススメ
放尿音といえばこの作品。怪しいと拘束し続ける警察官と、本当に尿意が限界の女子高生が繰り広げる一つの対決なのかもしれません笑
エッセイ部屋から抜粋。僕が聞いた中で一番放尿音が凄かった子のお話です。細い小柄な女子高生でした。今でも思い出すと興奮します。
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