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【妄想】蓄尿履歴 その3 ~憧れの芸能人前編~

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今回のお話は「蓄尿履歴」という中編?小説の第4話です。今回の話だけ読んでもいいですが、蓄尿履歴の仕組み等が分かりやすい為、読まれていない方は最初から読むことをオススメします。

第1話はこちら→蓄尿履歴 その1 ~妹編~

前回の話である第3話はこちら→蓄尿履歴 その2 ~クラスメイト後編~

陸「さぁ、話してもらおうか・・・」

愛茉「一体、何のこと?」

陸「おいおいマジかよ。この期に及んでとぼける気か?」

愛茉「だって話したくないんだもん」

陸「いいか? 今、俺と愛茉はお互い弱みを握り合っているんだ。分かるか?」

俺は横山 陸(よこやま りく)。高校を卒業した俺は、元クラスメイトである愛茉(まな)と時間を作ってファミレスに来ていた。1ヶ月ほど前の例の件で、聞きたいことが山ほどあるという事は言うまでもない。

愛茉「話したくないものは、話したくない!!」

陸「それならあんなこと言うなよ。俺はあのメッセージを見て全身血の気が引いたんだ」

愛茉「嬉しくなちゃって、ついつい口が滑っちゃって・・・」

陸「口が滑っちゃったって口が滑ってるぞ?」

愛茉「うう、ちょっと・・・全部無かったことにしてよ!!」

陸「そんなことできる訳ないだろ!!」

愛茉「だって・・・///」

彼女はとても恥ずかしそうにしていた。本当に口が滑っただけなのだろうか? 少しずつでいいから俺は話を聞き出したかった。

陸「なら俺の方から正直に言おう。愛茉の蓄尿履歴を見てたのは事実だ。今でもパソコンに保存してある。スマホにも移してあるからいつでも見れるぞ。この機能のせいで新たな性癖に目覚めてしまったよ。全く」

愛茉「勝手に話を進めないでよ!!」

陸「知りたいんだよ!! なんで蓄尿履歴のことを知ってるんだよ!!」

愛茉「大きな声出さないでよ!! 周りに聞こえちゃう!!」

話してくれることを条件に、彼女は外に出ることを提案した。急いで支度をして会計を済まし、2人で店を出たのはすぐのことだった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

愛茉「ここにしようよ・・・」

フェミレスを出て数分歩いた住宅街の中、愛茉はポツンと佇む小さな公園を指差した。彼女が公園を指差すのはこの前もあったこと。俺たちは2つあるブランコにそれぞれ腰掛けたのだった。

愛茉「そういえばなんだけど、弟すっごい喜んでくれてたよ!! 誕プレのフィギュア!!」

陸「あっ・・・あっそうか!! それなら良かったけど・・・」

何を話すかと思えばそんな話か。ついつい落胆してしまった俺の態度が、愛茉にも見え見えだったのだろう。

愛茉「報告が遅いとか、自腹じゃなくなって済んだー!! とか、言ってくれないわけ?」

陸「いや、だってそんな話をする為に店を出た訳じゃないだろ。頼むから話してくれよ。気になって仕方がない・・・」

しばらく2人に沈黙が続いた。そして愛茉は「ふぅ〜〜」と深呼吸をして話し始めた。

愛茉「まず、背中を見せて」

急に何を言い出すのかと思った。

陸「何だよいきなり・・・」

愛茉「いいから!!」

愛茉は立ち上がり、俺の服を捲ろうとした。

陸「分かったよ!! やるから!! 自分でやるから!!」

急いで俺も立ち上がった。彼女に背を向けながらトレーナーと中のTシャツとを一緒に捲った。

「パシャッッ」

すると急に、スマホのシャッター音が聞こえてきたのだった。

陸「何してんだ?」

不思議そうに俺は愛茉の方を振り返る。すると彼女は俺にスマホの画面を向けていた。表示されているのは今撮った写真。俺は驚いた。背中には、見覚えのない数字が書き込まれていたのだった。

陸「1? 数字の1に見えるんだが?」

愛茉「大正解」

愛茉はスマホを見せた右手を下ろした。

陸「待ってくれ。俺が前に入院した時は数字の3に似たような形だったけど? どういうことだ?」

愛茉「どういうことじゃなくてそういう事。この背中の数字は蓄尿履歴のカウントダウンなの」

陸「なんでそんなこと知ってるんだ。背中の数字とか愛茉には言ってないはず・・・」

愛茉「いいから話を聞いて!!」

愛茉は静かにブランコに座った。俺も彼女を真似るように座る。

愛茉「入院した時、倒れたよね? その倒れる直前の記憶はある?」

陸「あぁ。確か満員電車の中、急に背中を刃物で刺されたというか、なんというか、凄い痛みが走って・・・」

愛茉「その刃物を刺したのが私なの・・・」

陸「はっ? どういうことだよ・・・なんで刺したんだ? しかも刃物?」

愛茉「話したくないって言ったのはその・・・色々と告白しないといけないことが多くて・・・///」

陸「一つ一つでいいから話してくれよ・・・」

愛茉「本当に恥ずかしいことを言わないといけない・・・それも2つ///」

陸「分かったから・・・話してくれよ!!」

すると愛茉はまた立ち上がり、ブランコに座っている俺の前に来た。そしてまた「ふぅ〜〜!!」深呼吸をし、パッと目を開いて俺にこう言った。

愛茉「まず一つ目!! ずっと前から陸くんが好きでした///」

陸「は・・・はぁ?///」

陸「・・・カミングアウトの次元が違うって・・・///」

頭の整理がつかない俺に、彼女は一つ一つ事の詳細を話してくれた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

愛茉「家のキッチンにあった包丁をカバンに入れて電車に乗って、陸くんに刺したんだよ!!笑」

陸「銃刀法違反。そして傷害。下手したら殺人未遂・・・」

愛茉「そんな感じー笑 でもとりあえず犯罪は置いといて!! もうその包丁は今はもう無いんだけど・・・というか刺した瞬間に消えちゃって・・・」

陸「何からツッコめばいいんだよ。いまだに話が見えてこねーよ!!」

陸「よくこんな恥ずかしい性癖サラッと言えるよな・・・」

愛茉「サラッと話さないと話せない!! というか、話してって言ったのは陸くんでしょ!! 死にたくなるほど恥ずかしいの分かってよ///」

陸「分かった分かった。それで?」

愛茉「ある日夢に出てきたの。家のキッチンの包丁を陸くんに背中から刺したら、陸くんの好きな人、または陸くんを好きだと思っている人を3人だけ、蓄尿履歴が見れるようにするっていう神様が現れたの!!」

陸「頭大丈夫かよ。俺なんの話を聞かされているんだ? しかも夢の話じゃん。それを現実だと思って俺に包丁刺したって事なのか? ちょっと病院行った方がいいだろ・・・笑」

愛茉「あの時は現実だと信じて疑わなかったの。でも実際現実だったでしょ? 陸くんも蓄尿履歴見れてるみたいだし・・・」

陸「その能力が嘘だったら今頃愛茉は犯罪者だろ。いや、銃刀法違反や傷害は今でも適応されるのか」

愛茉「さっきも言ったけど、刺したその包丁は消えちゃったから証拠はもう今は何もない。だから絶対捕まらない!!」

陸「都合良すぎだろ。それ」

愛茉「とにかく話の内容はある程度理解できた?」

陸「まぁ。意味は分からないけど理解は出来たよ」

愛茉「その蓄尿履歴が見れるようになるには、その人のおでこを触らないと反映されないの。そしてさっきも言ったように陸くんが好きな人、もしくは陸くんを好きだと思っている人にだけっていう前提条件はあるけど・・・」

陸「だから妹の瑠奈の履歴が見れたのか」

愛茉「えっ・・・もしかして、シスコン?」

陸「えっ? 瑠奈の履歴が見れてたことは知らないのか? ってか、ち、ちげーよ。アイツがブラコンなんだよ・・・///」

愛茉「知らないよ他の人のは。好きって別に恋愛感情だけじゃないって事なのかなー? シスコンくん?笑」

陸「それは愛茉も知らないのかよ。いや誰がシスコンだ!!」

愛茉「どっちか片方が好きなら反映されるの。だから陸くんが妹ちゃんの事好きって可能性は50%!!笑」

陸「それなら俺が愛茉のこと好きって可能性も50%だろ? いちいち俺に告白までする必要なかったのに」

愛茉「!!!!・・・・・・・・///」

陸「顔・・・真っ赤だぞ?笑」

愛茉「い・・・いじわる///」

陸「瑠奈はもちろん好きだよ。俺の大事な妹だし・・・」

愛茉「じゃあ、私は・・・?」

陸「・・・とりあえず、その話は置いておこう笑」

愛茉「何それーーーーー!!笑」

陸「話を戻して、カウントダウンが1ってことは蓄尿履歴をあと1人だけ見れるってことだよな・・・?」

愛茉「見たいの? 他の人のを・・・」

陸「なんだよ。今度は嫉妬かよ」

愛茉「だって本当は私1人だけにして欲しいんだもん!! 私以外の女の子の履歴を陸くんが見るなんて・・・そんなの望んでないもん!!」

陸「あと1人かー。誰にしようかなー」

愛茉「ねぇ? 話聞いてる?」

陸「だってこんな絶好なチャンス逃すわけないでしょ!!」

愛茉「それなら一つ聞いていい? 質問に答えてくれたら私も協力するから」

陸「本当だな?」

愛茉「うん!! 約束する!!」

陸「よし。なんだ?」

陸「・・・・・・///」

愛茉「返事してよっ!! 協力しないって事でいいの?」

陸「し・・・したよそりゃっ/// 十分過ぎるくらいに!! 特に水分多めに摂るクセにトイレの回数は少なかったりとか、最大蓄尿量が1.3リットルを超えてたりとか?」

俺は愛茉を見ながらそう話すと、彼女は顔を真っ赤にしながら手でその顔を隠した。その仕草がまた可愛い。

俺はドキッとした。こんなに可愛い子がこんな性癖を隠していたなんて・・・。俺は必死に平静を装いながら、話を続けた。

陸「ほら。話してやったんだから協力してくれよ」

愛茉「何をすればいいの?」

陸「実は1人、最後の履歴を見たい人がいて・・・」

愛茉「誰?友達?」

陸「いや、愛茉とは全然関係がないんだ。女優の羽紗(うさ)ちゃんの履歴が見たい!!」

愛茉「え、あの子? 全然可愛くないじゃん!!」

陸「おいおい。超が1000個付いても足りないくらい可愛いだろ!!」

愛茉「陸くんってB専だったんだー。ちょっとビックリ・・・」

陸「俺にはともかく、羽紗ちゃんに謝れよ!!」

愛茉「それで、どう協力すればいいの?」

陸「考えるんだよ!! 羽紗ちゃんのおでこを触る方法を!! 俺は羽紗ちゃんが好きだから前提条件は満たしてるだろ?」

愛茉「そうだけど、なんか羽紗ちゃん好きって言われて萎えちゃった。陸くんは私より羽紗ちゃんを選ぶんだ。って・・・」

陸「だって芸能人だぞ? そりゃあほら、愛茉も好きだよ? だって可愛いし、さらに恥ずかしい性癖隠してたし!!」

愛茉「待って。私のこと・・・好きなの?///」

陸「あっ・・・」

愛茉「///・・・・ごめんちょっと、恥ずかし過ぎて・・・ごめん!!」

陸「はーーー? ちょっと待てよ!!」

愛茉はそう言い残し、駆け足で公園を後にしたのだった・・・。

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