今回の小説は2023年4月18日に投稿した妄想作品「女子大生が開いた、新しい扉」の友佳目線バージョンです。より内容が頭に入りやすいと思いますので、先にそちらの作品を読まれる事をオススメします。
長い行列
七海(どうしよう?こんなに我慢したの初めてっ!!)
女子大生の友佳(ともか)は友人の七海(ななみ)と一緒に、トイレの行列に並んでいた。
友佳「大丈夫?」
七海の危ない状況に、友佳は心配そうな目で彼女を見つめていた。
七海「ううん・・・だ、大丈夫だよ!! もう少しだし・・・」
腰をクネクネしながら股間に手を添える七海。誰がどう見ても尿意が限界なのは明らかだった。
女子大生の2人は、大学のサークル仲間数人でお花見に来ていた。構成は男子5人と女子2人の合わせて7人。準備の良い男子グループがいい場所を確保してくれて、思いのほかお酒が進み、尿意を催してしまったのは数十分くらい前の話だ。
お花見に来ていた場所は、地元では有名な大型の公園だった。毎年この時期は混むことで知られていて、トイレは公衆トイレの他に臨時で設置された仮設トイレも多数あった。
しかしお花見とは外でお酒を飲むという行為。区が設置した仮設トイレだけでは、ハッキリ言って間に合わないのが現状。仮設トイレももちろん男女で分かれているのだが、なんと男子トイレと女子トイレの個室の数は同じだったのだ。
友佳(どうして男子トイレはこんなに空いてるの!?)
友佳は向かいに佇む男子トイレを見つめながら、なんで女子だけ混んでいるのか疑問に思っていた。しかしそれと同時に心の中では、その理由も分かっていたのだった。
友佳(男子は立ちションが出来てすぐ終わるから・・・私はなんで女の子に生まれたんだろう?)
自分が女の子として生まれたことに後悔していた友佳。後悔のしようがないのに、彼女は心の底から男の子が羨ましいと思ってしまっていたのだった。
七海「どうしよう!! 本当に漏れそうっ!!」
さっきまで強気だった七海の態度は一変。思わず心の声が漏れてしまっていた。
友佳「やっぱり。本当にヤバそうだもん!! 大丈夫? もう少しだよ?」
待ち人数は残り20人ほど。女子用の仮設トイレは4つ設置されていて、数分で2つのトイレが空くペースだった。
七海「友佳は? 大丈夫なの?」
ふと七海に話を振られた。漏れそうな彼女に気を遣って、七海を前に譲った自分に後悔しかけていたのが本音だった。
友佳「私もいきたいけど・・・まだ我慢できるかなぁーー」
そんな返事をしながら、友佳は後ろに出来ている大きな行列を眺めた。しかし自分や七海ように、尿意が限界そうな人は誰一人としていない。少なくとも友佳には、そう見えたのだった。
友佳(漏れそう。でも七海の方が危ない状況だし、今更順番譲ってなんて言えるわけないし・・・)
利尿作用の少ないチューハイしか飲んでいなかった自分に比べ、七海はビールを大量に飲んでいる事はもちろん理解していた。明らかに自分より七海の方が我慢している。でも、どうしようもないほどに尿意の波は押し寄せてくる・・・。
友佳「大丈夫大丈夫。七海くらい切羽詰まってる人だって絶対いるはずだよ!! それに私達より後ろの人たち見てよ。こんなに沢山の人たちより、私達は先にトイレできるんだよ?」
七海「そりゃそうだけど・・・」
友佳は七海を励まそうと必死だった。でも正直それどころではない。もちろん順番を譲れなんて言えるはずもない。絶対に、明らかに七海の方が我慢している。どうしても我慢できないが、どうしても我慢しないといけない。
列を割り込んでトイレに入りたい。でもそんな事は出来ないからこの場を抜け出して・・・でもそんな事をしたらむしろ遅くなるのは明白。もうそれならいっそ、漏らした方が・・・。
理性を失いかけるほど強烈な尿意。出したい。ただ出したいだけなのに、便器に向かっておしっこという液体を、ただただ体から出したいだけなのに・・・。
友佳(あと、時間にしてどのくらいだろう?)
少しずつ少しずつ進んでいくトイレの列を並びながら、友佳はそんなことを考えていた。もちろん予想が正しいはずはない。時間を長めに考えた方がいいだろうか? でもそんな時間を計算したら心が折れる。だからと言って時間を短めに考えて、結果的にそれ以上の我慢を強いられるなら、心がポッキリと折れてしまうのは間違いないだろう。
友佳(とにかく漏らしたくない!! 耐えて!! 私の膀胱!!)
そんな彼女は、ただただ自分の膀胱を応援する他なかった。
友佳(もう少し!! もう少しでおしっこが出来る!!)
友佳はもう微動だに出来ない。少しでも動いたら膀胱が刺激されるような気がしていたからだった。気を紛らわすように彼女は七海を見てみた。すると彼女はスマホをいじっていたのだった。
友佳(意外と余裕なのかな?)
そう思えば思うほど、自分の方が限界なんじゃないかと思ってしまう。
友佳「もう少しだよっ!! ほらっ!!」
そんな事を思ってしまった友佳だったが、七海の応援に徹したつもりだった。
七海「スマホ見てたら意外と時間過ぎるの早いかもっ!!」
そんな事を言いながらスマホをポケットにしまう七海。そしてここで驚く事が起こった。なんと仮設トイレの扉が3つ一気に空いたのだった。七海の前に並んでいた2人どころか、七海にも順番が回ってきた。
友佳「やったじゃん!! ほら、早くいきなよ!!」
七海は仮設トイレに駆け込んだ。ただただそれを見ることしか出来ない友佳。
友佳(あと1人・・・あと1人なのに!!)
トイレはもう目の前。誰も並んでいない。あとは並んでいる4つの仮設トイレが、一つでも空けばいいのだ。
友佳(早くっ!! もう漏れる!!)
彼女の膀胱は最大限の尿意を送っていた。目の前にトイレがあるという認識は、彼女自身も彼女の体も同じように反応していた。
友佳(まだなの? 一気に空いたからしばらく空かないの?)
友佳はモジモジを隠しきれないまま、先ほど3つ一気に空いた仮設トイレを見つめる。残りの1つは未だに空かないままだ。その個室もまだまだ空く気配がない。いくら自分が我慢をしてもいくら自分が限界でも、トイレが空くタイミングまでは自分ではどうにもならない。ただそれまで、ひたすらに我慢するしかないのだ。
友佳「アーーーーーーッッッ!! ダメェーーー!!」
そんな友佳は一瞬でも考えてしまった。あと数分で個室という空間でおしっこが出来るという事を。その思考は彼女の脳内に影響を与えた。そして最大限の尿意はここにきて限界を超えてしまう。膨らみに膨らんだ膀胱が、彼女の意思に反して収縮し始めた瞬間だった。
友佳の膀胱は、唯一の出口である尿道口へ尿を排泄し始めた。まだ服を脱いでいない。便器に跨いでいない。いや、それどころかトイレにすら入っていない・・・。
「ジョーーーーー!!」
「ビチャビチャビチャ!!」
友佳のスカートからは、おしっこという液体が漏れ出ていた。パンツを突き抜けても勢いよく出てくるおしっこ。彼女は前屈みの姿勢で立ったまま、固まることしか出来なかった。高いところから落ちるおしっこは想像以上にはねる。彼女の靴や足にも大量におしっこの飛沫が飛んできた。
「ジョーーーーー!!」
恥ずかしい液体を、出してはいけない場所で出してしまった友佳。
「ガチャ!!」「ガチャ!!」
虚しくも今更空いた仮設トイレ。出てくる人達は驚いた表情で友佳を眺めていた。次々に空くトイレ。気がつけば友佳が入った個室以外の、全てのトイレが空いていた。
友佳の次に並んでいる人達はどうしていいか分からず、そのまま彼女の排尿が終わるまで眺めることしか出来なかった。漏らしたといえど、彼女を割り込んでトイレに入ることなど出来ない。心配そうに見つめることしか出来ない。そしてザワつき始める行列・・・。
「シュルシュルシュル・・・ポタポタポタ・・・・」
長い時間をかけて、友佳のおしっこはようやく終わりを迎えた。足元には大きな水溜まりが出来ている。彼女はお漏らしを終えてもなお、前屈みの姿勢のまま動くことが出来ないままだった。
女「あの・・・大丈夫ですか?」
初めて声をかけられた。心配してくれるのは嬉しいが、声をかけられると益々恥ずかしくなってくる。
友佳「大丈夫なんで・・・あの・・・トイレ空きましたよ?」
友佳のこの一言で、友佳の次に並んでいた人達が続々と個室に入っていった。あまりの恥ずかしさに、彼女は涙が出そうになった。
七海「友佳?どうしたの?」
追い討ちをかけるような七海の一言だった。七海は遅くなってしまった自分のトイレに申し訳なさそうな表情だったが、イマイチ状況が理解できていない様子だった。トイレの個室のドアを開けたまま、友佳をただ見つめていたのだった。
友佳「ごめん・・・漏らしちゃった・・・笑」
友佳は恥ずかしさを通り越して笑うことしか出来なかった。笑うことでなんとか涙を誤魔化したい。恥ずかしい思いを少しでもかき消したい。
七海「ごめんね!! ごめんね友佳!! 私のせいで!!」
七海は急に謝りだした。彼女は何も悪くないのに。トイレで長居をされてなくても漏らしていたはずなのに・・・。
友佳「いいのいいの!! 七海は何も悪くない!! 私が単純に我慢できなかっただけなの!! 私が100%悪いんだよっ!!」
花見の公園に出来た長蛇の列。その列の先にあるトイレの前に出来た大きな水溜まり。友佳と七海は逃げるようにその場を後にした。友佳と手を繋いで走りながら、友佳はこんな事を考えていた。
友佳(お外でおしっこしちゃうのって、なんか気持ち良いかも・・・?)
自分の中に密かに芽生えた、新しい自分の一面に気づいてしまった友佳だった・・・。
〜つづく〜
七海目線バージョンのページはこちら→女子大生が開いた、新しい扉
オススメ
結構前のおねしょのお話です。すぐにネタバレやんけ・・・笑
その話はこちら→お薬が飲めない女子小学生
全陰キャが憧れるシチュエーション。隣に座る子がおしがましてるとか・・・もう一回高校生やり直したい。
その話はこちら→帰りのバスでの出来事
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