※このページは僕が中学時代に体験したイジメについてのエピソードです。今回もショッキングな表現が一部あるので、注意して読んでください。
前回の話はこちら→いじめられていた過去 小学校編②
第1章 初めての骨折
月日は流れ僕も小学校を卒業し、中学1年生になりました。そんなある日の昼休み時間に事件は起きました。B君がいきなり僕を後ろから目隠しをしてきたんです。タオルを僕の顔に巻いてきました。
僕「うわっ!! 何?何?」
B君「いいからいいからっ笑」
そう言って、B君含めた計3人が教室にいた僕を抱え上げ、校庭へと連れて行きました。
当時、僕の中学校では体育館の老朽化に伴い、体育館の建て替えをしていました。しばらく使わないような体育館の備品は校庭の奥のある場所に、ビニールシートを被せて保管していたんです。その保管場所は原則立ち入り禁止でした。
僕はどうやらそこに連れて行かれたようでした。もちろん目隠しをされているのでハッキリとは分かりませんでしたが、話し声的にそこには男子が10人くらいいるように感じたんです。
そっと僕を下ろしてくれました。しかし目隠しは取るなと指示されています。近くには僕だけしかいないような・・? 不思議な感覚で座っていましたが、急にB君が話し始めました。
B君「みんないくぞっ!! せーのっ!!」
その瞬間、僕は宙を舞いました。どのくらい飛んだのでしょう? 目隠しをしていたので分かりません。しかし滞空時間が体感的に結構長く、僕は横の体勢になったところで着地をしました。もちろん何も見えていないので、横で着地したことも分かりません。
「グギッッ!!!!!」
物凄い音が自分の肩から聞こえてきました。そしてそれと同時に、肩に激痛が走ったんです。
僕「いっっっったぁーーーーー!!」
僕はあまりの激痛に目隠しも取れないままその場でうずくまっていました。その場にいた数名は、僕の様子を見て明らかに普通じゃないと気付き、僕に駆け寄って来たんです。
男子H「大丈夫か? 痛いか? ごめんな?」
男子S「これヤバいかも・・・先生呼んでくるわっ!!」
駆けつけた先生は救急車を手配し、僕は人生で初めて救急車に乗ったんです。大事になっていきました。
病院に着き診断を受けると左鎖骨の骨折、そして肩峯という所の剥離骨折でした。全治3ヶ月。病室には学年主任の先生と母親が来ていて、ことの詳細を聞かれました。
主任「何があったの? 少しずつでいいから教えてくれる?」
僕「はい。いきなり誰かに目隠しをされて、なんかされて空中を舞って、気がついたら折れていました。目隠しをされていたので、僕も詳しく分かりません」
僕は声でB君が最初に僕に目隠しをしていたと気づいていましたが、小学校から受けていたイジメのトラウマもあって、この状況でもB君と名指しすることはできませんでした。
主任からの話を聞くと、どうやら体育館備品が置いてある校庭の、ハンドボール用のゴールポストを横に倒した状態で、僕はその真ん中に座らされていたようです。周りにいる12人の男子はそんな僕が乗ってる網をいっせいに引っぱったんです。
そして宙を舞ってしまった僕。しかも目隠しをしていたので受け身などが出来ず、そのまま肩から落下してしまいました。
もちろんこの後の学校は一大事。僕が病院に運ばれている間、学校ではイジメじゃないかと先生は怒り出し、僕らの学年は急遽5限目が中止になり、緊急学年集会が行われたそうです。
その場にいた男子生徒は12名。みんな「面白半分でやった」と一点張りだったようです。
もちろん実際に面白半分でやっていたと思います。しかし目隠しをされていたので受け身が出来ず、骨折までしてしまうとは全員思ってもみなかったとのこと。
まぁ12~3歳の男子なので、こんな遊びで骨折をしてしまう事を予知出来ないのはまだ分かります。実際そのうち8~9名くらいの男子は本人からもメチャメチャ謝罪されましたし、向こうの親も謝罪に出てきた程でした。
詳しくは覚えていませんが、学校やら向こうの親御さん達が病院代を負担してくれた気がします。完治するまで僕ら家族は治療費の負担なしです。でもまぁ当然ですよね。
しかし、ムカついたのはB君を筆頭にした3~4名でした。
「あれくらいの高さで骨折するのがおかしい」やら「俺はその場に居なかった」など酷い言い訳ばかり。しまいには「あんなところに備品を置きっぱなしにしている学校が悪い」と学校側を責める親すらいました。
学校ではこの一連の事件をいじめとして扱っていましたが、僕はこれでもいじめを真っ向から否定したんです。学校はもちろん、自分の親にまで真実を話すことはしませんでした。これは、またB君達からひどい仕打ちをされると思っていたから。
小学校時代に受けたイジメがトラウマとなっていた僕は、イジメだとバレたらこれだけでは済まないと思っていたんです。
今思えば、言い出せなかった自分も確かに悪いです。しかしあの頃は、本当にバレるのが怖かったんです。隠し通さないと次は殺されると本気で思っていました。
大半の男子生徒とその親御さんは、僕や僕の親にしっかり謝罪していましたし、僕本人からのイジメじゃないという強い主張もあったので、いじめではなくただの気の緩んだことで招いた事故という扱いになって落ち着きました。
しかしこの頃から僕の精神は相当疲弊してきていて、何事も無気力になっていきました。小学生時代から続くイジメを受けながらの学校生活、そしてそのイジメを言い出せない自分、人を信じれない自分、深い関係になれない友人関係。一時期は自殺すら考えたこともありました。
しかし僕は絶対に負けないという気持ちだけで、ギブスのまま学校に通うのでした。
中学入学当初は小学校のイジメの延長線上でした。しかしそんな僕にも2年生になると、人生で初めての彼女が出来たんです。
これから青春真っ盛りの良い学校生活が送れると思いきや、その恋愛での経験が、むしろ僕をドン底に突き落とす出来事になってしまいました。
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